研究課題/領域番号 |
20240066
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅和 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40216437)
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研究分担者 |
安藤 邦廣 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20011215)
蓮見 孝 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60237956)
貝島 桃代 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (90323287)
山本 早里 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (90300029)
橋本 剛 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70400661)
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キーワード | 地域再生 / デザイン / 医療アナロジー / 環境デザイン / 建築デザイン / 色彩デザイン / まちづくり / 地域振興 |
研究概要 |
本研究は、地域再生デザインの方法論を、医学・医療における診断・処置・観察・経過処置のアナロジーに学び、新たな視点を見出そうとするものである。 本研究の基本的概念については、日本デザイン学会秋季企画大会において、研究代表者が「医療アナロジーによる地域再生デザイン学のフレームワーク」のシンポジウムを行い、デザイン・医療関係者による議論を行った。医療関係者から、本研究の成果はデザインの方法論として新鮮であり、医療側もデザインの方法論に学ぶべきであるとの意見を得た。 研究分担者全員によって、各々の臨床事例についてパネル展示を行った。臨床事例として学会発表したものは多岐にわたるが、以下にその一部を示す。(1)茨城県東海村において、地形・地質・植生・緑地変化、土地利用変化、道路・河川・文化財など地域資源を空間データ化してGIS上に統合し、緑地環境の保全再生に向けた環境評価診断を行った。(2)岐阜県飛騨市宮川地区の山村集落である種蔵における3層構造の主屋と板倉で構成される優れた農村景観資源の調査を行い地域再生デザインの提案を行った。(3)茨城県総合計画審議委員会において県の総合計画を策定し知事に答申した。(4)土浦市において土浦まち歩き学ガイドブックの監修を行った。(5)色彩を用いた地域再生の事例を収集し、今後日本における地域再生の手法を検討した。日本とフランス・スペインなどヨーロッパの建築物の色彩指導に関する国際比較を行った。(6)埼玉県北本市の駅前広場再生デザインを調査から計画・設計・運営管理にいたるまで市民参加型で行った。(7)横浜市において都市型農業による地域再生のための新規就農支援事業についてその効果と問題点について検討した。(8)都市公園の自然環境再生の環境指標として変形菌を取り上げ、その可能性について検討した。 今後は、組織的な地域再生デザインの運営体制を確立し、臨床事例を増やし整理することが課題である。
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