研究課題/領域番号 |
20240067
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
大谷 毅 信州大学, 繊維学部, 教授 (00092867)
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研究分担者 |
池田 和子 文化女子大学, 服装学部, 教授 (40202882)
山村 貴敬 文化ファッション大学院大学, ファッションビジネス研究科, 教授
菅原 正博 宝塚造形芸術大学, 専門職大学院・デザイン経営研究科, 教授 (20162852)
布川 博士 岩手県立大学, ソフトウエア情報学部, 教授 (00208274)
椎塚 久雄 工学院大学, 情報学部, 教授 (20100307)
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キーワード | ラグジュアリブランド / ファッション / モデリスタ / プレタポルテ / デザイン / 生産工程 / テキスタイル / 裁断縫製仕上 |
研究概要 |
1:ファションアパレルはハイエンド向き既製服"プレタポルテ"に特定し、パリ・ミラノで設計・生産、上海で生産・販売、東京で設計、また事業主体はブランド買収の文献調査とモデル構築・シミュレーションを試みた。ニューヨークは未達である。 2:ベンチマークにふさわしいラグジュアリブランドとしてシャネル(Chanel)とドルチチェ&ガッバーナ(Dolce and Gabbana)を選び、前者のデニムスーツ及び後者のウールスーツを"プレタポルテ"の試料とし、リバースエンジニアリングを試みた。デニムについては生地の再現、スーツについては製品設計のための諸情報を確保するよう努めた。 3:流行の追跡は、2008年6月のデニムバイプルミエールパリおよび09年2月プルミエールビジョンパリ2010春夏コレクションにおいて、所要のブースをまわりテキスタイル業者の販売員や技術者に面会し情報収集に努めるとともに、これらの流行が"プレタポルテ"のコレクション及ぼす影響を調査する準備作業も進めた。 4:日本国内での再現性にかんしては、試料として用いたデニム生地の繊維・織物組織を分析し、再現のためのスペックを明らかにした。ただし、21年度で試作するのて詳細は試作終了後公表する。 5:縫製のJIS基準とミラノの"プレタポルテ"縫製との比較を行うため、ミラノの「縫製基準」をミラノ高等職業訓練所やアパレルメーカーの工場で資料収集したほか、前掲Dolce and Gabbana試料を分解して縫製工程の特徴を推量した。 6:ベンチマークとすべきメゾンの"プレタポルテ"の製品設計および生産の特徴を特定すべく、ミラノ及びリールのアパレルメーカー、ミラノメゾンとの取引経験・デザイナーとしての勤務経験のある者をあわせて数名ヒアリングした。 7:中国で上海のファッションマーケティング事情および蘇州でのニット縫製工程を調査した。 8:以上の調査から判明した日・仏伊のアパレル設計・生産の差異は、ファッション国際化のプロモーションにとって、日本のアパレルメーカーにあたらな経営問題を提起することになろう。
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