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2010 年度 実績報告書

環境変動下における泥炭湿原の炭素動態

研究課題

研究課題/領域番号 20241002
研究機関北海道大学

研究代表者

平野 高司  北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (20208838)

研究分担者 波多野 隆介  北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40156344)
井上 京  北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (30203235)
冨士田 裕子  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (50202289)
山田 浩之  北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (10374620)
高田 雅之  北海道環境科学研究センター, 環境科学部, 主任研究員 (40442610)
キーワード植生遷移 / サロベツ湿原 / 高層湿原 / 排水路 / リモートセンシング / 温室効果ガス / GIS / 溶存態有機炭素
研究概要

1.微気象学的方法(渦相関法)を用いて,サロベツ湿原のミズゴケ区とササ区においてCO_2フラックスおよびエネルギーフラックスの連続観測を継続し,CO_2収支およびエネルギー収支を定量化した。
2.サロベツ湿原のミズゴケ区,ササ区,および両者の境界(中間区)の3地点で温室効果ガス収支の特性を調査した。
温暖化ポテンシャルの主体はCO_2とCH_4だった。CO_2は高温年にササ地点で大きな放出を示した。CH_4放出はミズゴケ区>中間区>ササ区となり,高温多雨年に増加した。
3.湿原の物質生産特性の理解に必要な,季節および植生ごとの地上部バイオマスを調査した結果,バイオマスは9月に最大になること,ミズゴケ群落で小さいがスゲ群落とササ群落では差がないことが明らかとなった。
4.地下水排水の影響が顕著なササ地域とその影響が小さいミズゴケ地域で地下水流にともなう溶存態炭素フラックスを評価した。溶存態有機炭素(DOC)の流出量は,ササで32,ミズゴケで17_gC m^<-2>yr^<-1>であり,地下水排水の影響を受けた地域では,泥炭が分解し地下水とともに流出しやすい環境下にあることが示された。
5.上サロベツ湿原全域(約1500ha)における泥炭の堆積構造及び堆積開始年代を明らかにし,これに基づいて炭素蓄積量及び蓄積速度を推定した結果,炭素蓄積量は2164 tC ha^<-1>,炭素蓄積速度は22.6~87.3 gC m^<-2>yr^<-1>となり、世界でも最も炭素蓄積効果の高い地域のひとつであることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] サロベツ湿原のエネルギー収支2010

    • 著者名/発表者名
      大下亮平, 平野高司, 山田浩之, 高橋英紀
    • 学会等名
      日本農業気象学会2010年度全国大会
    • 発表場所
      名古屋市,名城大学
    • 年月日
      2010-03-19

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公開日: 2013-06-26  

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