研究課題
本年度は、初年度に続き、南極観測で得られた雪氷試料および現地データやリモートセンシングデータについて試料分析とデータ解析を実施した。研究実施のため、研究代表者・連携研究者・研究協力者が各種計測や南極域での追加観測を行った。実施計画に主要事項として5項目記載した。(1)南極現地観測データとして得られた氷床表層部の物理構造データのまとめを実施した。3編の論文と15件の口頭発表として研究の成果や途中経過を研究コミュニティには発信した。(2)南極観測で得られた270MHz地中探査レーダの初期処理と編集作業を予定通り実施した。(3)雪氷試料の物理解析として、マイクロ波誘電率テンソルの連続計測、結晶集合組織計測、X線ビームを用いた高分解能密度計測、主要イオン分析を実施する計画については、国立極地研究所の立川市への移転のなかで装置系の設置と調整をすすめた。計測の本格的実施は次年度になる。また、連携研究者の西村大輔が日本南極地域観測隊の同行者として南極ドームふじ基地に出向き、データと試料採取を実施した。(4)南極観測で得られたマイクロ波放射計データの初期処理・編集作業をSurdyk Sylvianeと榎本浩之(連携研究者、北見工業大学教授)が担当して実施した。(5)氷床表層物理プロセスと、深部での気泡形成プロセスにかかる考察作業を実施し、考察の一部をJGR誌に論文化した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (18件)
Nature 459
ページ: 690-693
Journal of Geophysical Research-Earth Surface 114
ページ: F03023
Annals of Glaciology (印刷中)