研究課題/領域番号 |
20241016
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森 千里 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90174375)
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研究分担者 |
小宮山 政敏 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70175339)
松野 義晴 環境健康フィールド科学センター, 講師 (00376378)
戸高 恵美子 環境健康フィールド科学センター, 助教 (30334212)
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キーワード | 乳幼児期 / 臭素系化合物 / PBDE / PCB / 室内汚染 |
研究概要 |
1.有機臭素系化合物の曝露状況:出産時に採取した10組の臍帯・臍帯血・母体血・母乳中の臭素化難燃剤PBDEと塩素系化学物質PCBの濃度を測定した。本研究の成果である10組のPBDEの濃度(pg/g湿重量)は、臍帯2.97±2.3(平均±標準偏差)、臍帯血1.6±1.0、母体血19.8±6.8、母乳52.4±18.0であった。一方、PCBの濃度(pg/g湿重量)は、臍帯103.0±53.9(平均±標準偏差)、臍帯血105.8±37.7、母体血602.0±225.2、母乳3800.0±1835.8であった。 2.乳幼児のPCB濃度、毛髪中ミネラル濃度:乳幼児32名(3.29±1.74歳)のPCB濃度は、湿重量あたり343.6±278.8pg/gであった。なお、このうち9名については検出下限値(100pg/g)未満の結果を示し、これらのデータについては統計上100pg/gの値で換算した。また、PCB濃度とともに毛髪中ミネラル濃度を測定した11名の乳幼児の水銀(Hg)濃度は2859636.4±1773121.3pg/gであり、以下カドミウム、鉛、砒素、ベリリウム、アルミニウムの順に結果を記すと、46601.8±101757.8、1074909.1±1094063.6、72418.2±29359.1、180.0±83.3、5576636.4±2213074.4pg/gであった。 今年度の結果で得られたPBDE曝露とPCB曝露、PBDE・PCB濃度と毛髪中ミネラル濃度については、明瞭な関連性を見いだすまでには至っていないものの、昨年度および次年度の測定結果と併せ精査することで、その関連性について究明する。
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