研究課題
本年度研究実施計画に基づき、具体的に以下の成果が得られ、各研究者が学会発表、論文発表等を行うとともに、3回のシンポジウムを行い、共通の認識に立った研究を行った。1.水溶性リンの新規探査法(担当:田中教授):リンの高感度定量を目的とした振幅変調フロー分析法を検討し、化学形態別定量法への展開の可能性を掴んだ。2.リンの新規回収装置の開発(担当:外輪准教授、杉山教授):電気化学を駆使したマイクロ流路を利用したリン回収技術の開発が軌道に乗るとともに、リン回収剤の特性検討を終えた。3.アパタイトおよび関連リン化合物のナノ材料化による先端機能開発(担当:中川敬三助教、杉山教授:界面活性剤を利用したハイドロキシアパタイト(HAp)ナノ材料合成を検討し、シート状の材料が形成できている可能性が示された。4.先端機能の応用を目指す工学への展開(担当:杉山教授、外輪准教授):HAp由来酸化脱水素触媒をマイクロリアクタに搭載し、高選択性が得られることを明らかにした。5.先端機能の応用を目指す薬学への展開(担当:嶋林教授、植野准教授):カチオン性ポリペプチド-アパタイトナノ粒子複合体の形成とその性質を検討し、薬剤輸送に関してHApに大きな可能性があることを示した。6.先端機能の応用を目指す歯学への展開(担当:有田准教授):HAp添加による従来型グラスアイオノマーセメントの強度および機能の増強メカニズムにっいての検討を行い、上記3の項目で調製されているHApの利用の可能性を示した。
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