研究課題/領域番号 |
20241027
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
新宮原 正三 関西大学, システム理工学部, 教授 (10231367)
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研究分担者 |
田中 秀吉 (独)情報通信研究機構, 神戸研究所, 主任研究員 (40284608)
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キーワード | 垂直磁気記録 / 電解めっき / 陽極酸化アルミナ / FePt / ナノホール / 合金めっき / 保磁力 |
研究概要 |
今年度は主に以下の2項目に注力して研究を行った。 1.シリコン単結晶基板上へ形成した陽極酸化アルミナ・ナノホール配列をテンプレートに用いての、ナノホール内部へのコバルトの電解めっき埋め込みの検討 2.陽極酸化アルミナ・ナノホール内部に形成した磁性体コンポジットナノワイヤの形成及び室温での磁気抵抗特性の評価 まず1.について、ナノホール底部のアモルファス・アルミナ膜の除去を行い、基板からの磁性ナノロッドの電解メッキ成長を行った。磁気異方性の強いFe及びコバルトのC軸配向成長を試みるため、直流パルスめっきを適用し、オン時間とオフ時間を変化させて最も埋め込みに適したパルス条件を探索した。その結果、直径20nm、深さ1μmのナノホールに均一にCo及びFePtを埋め込む条件を見出すことに成功した。しかしC軸配向性はまだ不十分であり、さらにめっきパルス周波数を変化させた検討が必要と推測される。ナノインプリント法をレジストマスクパターンに適用して、ナノホール配列のシングルドメイン化及びさらなる微細化を検討した。 2.については、ニッケルが不連続に埋め込まれたNi-アルミナ・ナノコンポジット構造にて、室温で著しい磁気抵抗スイッチング現象を見出した。磁気抵抗比の最大値は10000%を超える値であるが、試料ごとによる磁気抵抗値のばらつきが非常に大きかった。再現性及びそのメカニズム解明に関して、さらに検討を続けている。
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