研究課題/領域番号 |
20242014
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
横井 勝彦 明治大学, 商学部, 教授 (10201849)
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研究分担者 |
奈倉 文二 獨協大学, 経済学部, 教授 (10007825)
小野塚 知二 東京大学, 経済学研究科, 教授 (40194609)
西牟田 祐二 京都大学, 経済学部, 教授 (00189317)
田嶋 信雄 成城大学, 法学部, 教授 (80179697)
松永 友有 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (50334082)
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キーワード | 兵器産業 / 軍産関係 / 武器移転 / 軍縮 / 軍拡政策 |
研究概要 |
本研究は、横井勝彦・奈倉文二・小野塚知二を中心とする研究グループによって開拓されてきた兵器産業・武器移転史研究の方法と蓄積を踏まえて、両大戦間期における兵器拡散と軍縮破綻の世界史的構造を解明することを課題としている。この課題に対して、平成23年度には次のような成果を残すことができた。(1)パネル報告:2011年度政治経済学・経済史学会秋季学術大会(立命館大学)「第一次大戦後の日本陸海軍軍縮と兵器関連産業・兵器生産」。ここでは、これまで政治史・外交史の観点からのみ論じられてきた日本陸海軍の軍縮を経済史的な視点から実証的に解明した。(2)共著刊行:横井・小野塚編『軍拡と武器移転の世界史』(日本経済評論社)。ここでは、これまで日英関係史の枠内で行ってきた武器移転・兵器産業史の研究を国際経済史の視点から再構成し、研究対象の時期と領域も大幅に拡大し、さらに軍縮と兵器生産の関係についても論及している。大量殺戮兵器の拡散阻止は、冷戦後の安全保障の最重要課題である。また、小型武器・小火器の拡散に関しても、武力紛争を激化・長期化させて途上国の開発支援を阻む重大な問題として、多くの検討がなされてきた。だが、資料的制約もあって、この分野での歴史研究の成果はきわめて乏しい。本研究は、以上の今日的課題に対する歴史的な視点からの問題提起を企図したものである。ただし、軍縮と武器移転規制が破綻した世界史的要因を総合的実証的に解明していくという面では、さらに広範な共同研究が必要である。
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