研究課題/領域番号 |
20242015
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
若尾 政希 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (80210855)
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研究分担者 |
横田 冬彦 京都橘大学, 文学部, 教授 (70166883)
鈴木 俊幸 中央大学, 文学部, 教授 (00216417)
山本 英二 信州大学, 人文学部, 教授 (20262678)
高橋 章則 東北大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (10187990)
杉本 史子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (10187669)
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キーワード | 日本史 / 文化史 / 総合史 / 思想史 / 出版文化 |
研究概要 |
1.日本の出版文化を、A書物・出版と環境、B本屋・出版、C写本と刊本、D流通、E享受者・読者、F作者・思想家の6つ研究視角から捉えることの是非について、議論した。 2.2010年度のフィールドワークは、石川県金沢市、長崎県長崎市・島原市、千葉県、長崎県対馬市等で実施し、資料の収集・掘り起こしを行った。 3.「書物・出版と社会変容」研究会を4月、5月、6月、7月、10.月、12月、1月、2月に開催して、研究交流を行った。12月4日の例会は、金沢在住の研究者と連携して、石川県金沢市の石川県文教会館を会場に、市民にも参加を呼びかけて開催し、50名を越える参加者を得た。「近世地域社会における"蔵書"とは何か-加賀藩十村喜多家を中心に」(工藤航平)、「書物からみた近世都市の賑わいと芸能」(塩川隆文)等、4本の研究報告がなされた。なお本年度は合計18名が報告をし、近世~近代の出版文化について、熱心な議論を行った。 4.一年の研究成果を取りまとめた雑誌『書物・出版と社会変容』第8号~第10号の三冊を印刷し、全国の教育・研究機関、史料保存機関に配布した。第8号には、小川和也「村役人の蔵書と藩政」をはじめとして8本の論考を収載し、総頁は269頁と分厚くなった。第9号には、小林准士「三業惑乱と京都本屋仲間」他、5本の論考、第10号には、夏目啄史「遠州報国隊員山本金木の蔵書と歴史意識」他、6本の論考を載せることができた。 5.本研究の研究成果報告書として、『官立長崎師範学校の蔵書に関する報告書』(研究分担者:鈴木理恵)を印刷した。これは官立師範学校の蔵書を扱ったはじめての画期的な仕事である。
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