研究課題/領域番号 |
20243007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松岡 久和 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30165782)
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研究分担者 |
藤原 正則 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70190105)
平田 健治 大阪大学, 大学院・高等司法研究科, 教授 (70173234)
木南 敦 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30144314)
潮見 佳男 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70178854)
中田 邦博 龍谷大学, 大学院・法務研究科, 教授 (00222414)
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キーワード | 不当利得 / 日本法 / ヨーロッパ法 / アメリカ法 / DCFR / 大陸法 / 英米法 / 韓国法 |
研究概要 |
以下の合計6回の研究会を開催したほか、メーリングリストと立ち上げたホームページの会議室で絶えず議論を行っている。 顔合わせ研究会では、参加者各人の問題意識の披瀝を踏まえ、共同研究の目的の確認とその具体的な獲得目標の設定を議論した。また、松岡・藤原・木南が日本・ヨーロッパ・アメリカの不当利得研究の現状につき報告し、出発点としての共通認識を確認した。そして公開直後のDraft Common Frame of Reference(ヨーロッパ民法草案。以下、DCFRと略称)の不当利得の章の条文案を翻訳し分析することを今年度の中心課題に据えた。 第1回合宿研究会では、(1)WEBとデータベースの基本設計、及び、(2)DCFRの試訳を検討し、(3)加藤雅信教授による日本の不当利得法学の現状認識に関する講演と民法改正案の検討、(4)松岡と小山泰史教授による英米不当利得法の動向の報告、(5)笹川明道准教授による英米法の過責の衡量論の紹介・検討を行った。 ツインマーマン教授との研究会では、同教授の論文とシュミッツ教授の論文を素材に、ヨーロッパにおけるDCFRの位置づけを中心にした議論を行った。 ワーキンググループ会議では、WEB及びデータベースの問題点の洗い出しと改良、2月のDCFRの完成版の刊行を反映した翻訳の修正と調整作業を行った。 第2回合宿研究会では、藤原による求償利得に関する研究報告、吉永一行准教授による使用利益返還にかかわる最新ドイツ判例の報告のほか、DCFRの翻訳の詰めを行った。 第3回研究会では慶北大学校の朴世〓講師に、判例を中心とした韓国の不当利得法の動向の報告をしていただき、日本の問題処理との異同を議論した。 研究会で使用した資料、議事録(一部未調整)、日本の文献データベースをホームページに掲載している(公開の程度の段階は分けている)。本年度の研究成果は、平成21年夏頃までに民商法雑誌に逐次掲載することを予定している。
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