本研究は、国境を越える貿易、投資、人間や情報の移動の劇的な増大、すなわちグローバル化が、どのような国内政治的反応を生み出しているのか、グローバル化に対する政治的反応はどのようなメカニズムを通して生じているのかを一般市民意識の分析と政治・経済アクター(政治家、官僚、企業、利益団体)の態度及び行動の分析を組み合わせることで体系的、総合的に解明することを目指している。そのために、本研究ではサーベイリサーチと実験を組み合わせたサーベイ・エクスペリメントの手法を用いるとともに、政治家へのエリートサーベイと従来の世論調査が依拠してきたマスサーベイを組み合わせて、一般市民と政治エリートの相互作用を解明するなど政治学の世界で用いられ始めている先端的な手法を積極的に用いる。
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