研究課題/領域番号 |
20243010
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松浦 正孝 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (20222292)
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研究分担者 |
山室 信一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10114703)
中島 岳志 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 准教授 (40447040)
宮城 大蔵 上智大学, 外国語学部, 准教授 (50350294)
大賀 哲 九州大学, 大学院・法学研究院, 准教授 (90445718)
浜 苗樹子 津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (10398729)
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キーワード | アジア主義 / 地域主義 / ネットワーク / アジア観 / 植民地主義 |
研究概要 |
本研究は、アジア各地のアジア主義を相対化し、その構造と生成過程、相互関係を検討することを目的とする。本年は、具体的なアジア各地における「アジア主義」の諸相の比較検討に重きを置いた二年間を踏まえつつ、それとは視角を変え、アジアにとっての域外要因・国内要因・対抗連鎖や比較・理論を中心に、北海道大学で議論の機会を持った。2010年9月25日から26日に行った第一回研究会では、大賀哲(九州大学)「アジア主義とグローバリズムの交錯」、宮城大蔵(上智大学)「戦後日本とアジア」、大庭三枝(東京理科大学)「アジアにおける地域主義の発展におけるアメリカ要因」、関根政美(慶應義塾大学)「オーストラリアの脱亜入欧への試み」、道場親信(和光大学)「鶴見良行と『アジア』」、松本佐保(名古屋市立大学)「白人優位主義ネットワークとアジア主義」が報告された。2011年1月29日から30日に開かれた第二回研究会では、白石隆(政策研究大学院大学)/カロライン・ハウ(京都大学)"Rethinking Asianism as Network,"與那覇潤(愛知県立大学)「アジア主義研究への提言-内藤湖南『新支那論』再考」、遠藤乾(北海道大学)「地域主義の比較は可能か」、Antony Best(ロンドン大学)"The Yellow Peril Revisited," LiNarangoa(オーストラリア国立大学)"The Mongol lmagination of East Asian Comminity"が報告された。今年度は折り返しである3年度目ということもあって各自の研究・論文執筆も進み、各方面での発信も活発になされた。例えば、5年に一度開かれる世界歴史者会議のアムステルダム大会では、吉澤誠一郎(東京大学)と松浦正孝(北海道大学)がアジアの近代化に関するセッションで報告を行い、日本政治学会の共通論題で宮城と松浦が、元インド・中国大使の谷野作太郎氏と共に、戦前・戦後・現在のアジアと日本外交について報告し、アジア主義をめぐって議論した。
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