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2011 年度 実績報告書

マルチエージェントモデルによる国際政治秩序変動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20243011
研究機関東京大学

研究代表者

山影 進  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10115959)

キーワード国際秩序 / 社会制度 / シミュレーション技法 / エージェント / 人工社会
研究概要

本研究の目的は、国際関係論の重要分野である秩序変動についての研究をすすめつつ、マルチエージェントシミュレーション技法の可能性を追求することである。シミュレーションモデル分析と実証研究を具体的に関連づけながら、国際政治秩序変動の解明をめざしている。学術創成研究の成果をふまえ、また、ここで得た成果を社会科学全体でのマルチエージェントシミュレーションの可能性を広げるために活かし、シミュレータの機能の向上にもフィードバックさせていくことをねらいとしている。
本研究では、連携研究者および研究協力者とともに(1)対外政策形成過程および外交交渉の動態(2)国家形成・分裂をめぐる集団や組織の動態(3)国家とそれ以外の主体からなる国際社会における秩序変動に焦点を当て、モデル分析と実証研究を進めている。(1)については、具体的な歴史事象(キューバ危機)を対象とした政策決定者の意思決定過程についての研究を書籍として発表した。(2)については、作成・公開したアフリカ諸国の国民統合と分離運動についてのモデルを地域国際関係の文脈からも検討できるようにモデルの改良を行った。(3)については、社会ネットワークの形状と政策拡散の関係についての研究を学会で発表するとともに、近世(近代前期)欧州の国家間関係についての研究をまとめ、書籍として発表するとともに、国家間関係についてのモデルを事例研究に当てはめられるよう改良をおこなった。
本研究では、国際関係論教育のなかにマルチエージェント・シミュレーション技法を導入することも目指している。これまで実施した教育の経験を基に、その実施方法の概要についてまとめて公開した。
本研究で開発しているシミュレータそのものについて、これまで開発した新機能を集成し、新しいバージョン(3.0版)として公開した。新たな組み込み関数や出力様式が加え、主体間の相互作用の計算が格段に高速化されている。一方で、さらなる複雑なモデル構築を可能とするため、新たな機能を不可したバージョン(3.5版)を開発し内部での試用を行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 教室における人工社会構築:教育手法としてのマルチエージェント・シミュレーション2012

    • 著者名/発表者名
      光辻克馬
    • 雑誌名

      ワーキングペーパーシリーズ

      巻: 12 ページ: 1-7

  • [学会発表] Do Dense Networks Promote International Policy Diffusion? : A Multi-Agent Simulation Analysis2011

    • 著者名/発表者名
      湯川拓・吉本郁
    • 学会等名
      日本国際政治学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2011-11-11
  • [図書] ホワイトハウスのキューバ危機:マルチェージェント・シミュレーションで探る核戦争回避の分水嶺2012

    • 著者名/発表者名
      阪本拓人・保城広至・山影進
    • 総ページ数
      170
    • 出版者
      書籍工房早山
  • [図書] 主権国家体系の生成:「国際社会」認識の再検証2012

    • 著者名/発表者名
      山影進
    • 総ページ数
      361
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [備考]

    • URL

      http://citrus.c.u-tokyo.ac.jp/mas_ir/index.htm

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公開日: 2013-06-26  

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