研究課題
本年度は、5年間の研究期間の後半の課題として取り組んだ戦後復興から高度成長期の企業と経済団体に関する研究を総括した。夏までに各自の成果概要をまとめ、9月の第6回東アジア経済史シンポジウムの場を使って、本研究の達成点と課題を確認した。報告は以下の通りであった。原(代表)「戦後の日韓経済-1950年代~1960年代」、沼尻晃伸(連携)「土地区画整理後の市街地形成に関する一考察-橘土地区画整理地区(尼崎市)の戦時期~1950年代-」、山口由等(連携)「近代日本の都市経済と対外関係」、石井晋(連携)「地域開発と国土計画:1950-60年代の大分」。いずれも戦後日本の地域社会の変容を歴史的にとらえ得ようという試みである。これに加えて、韓国現代経済史研究者の報告を交えて、国際研究交流を深めた。10月には林采成(協力)をオーガナイザー、山崎志郎(連携)を司会に政治経済学・経済史学会の大会パネルディスカッションを企画し、「韓国戦時経済」を日韓比較の観点から共同報告を組織し、植民地を含む戦時総動員体制の構造を浮かび上がらせることに成功した。このほか、高度成長期の日本経済の共同研究については、2分冊で刊行する計画を立て、21年度に各自の研究成果について綿密の討議を重ねた。このうち前半の「高度成長始動期の日本経済」については、平成22年5月に日本経済評論社から刊行する予定である。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)
「年報近現代史研究」(名古屋大学) 2号
ページ: 1-27
阿部武司・中村尚史編『講座・日本経営史2産業革命と企業経営1882-1914』ミネルヴァ書房
ページ: 105-116
Naksungdae Institute of Economic Research, Working Paper Series(韓国語) 2010-1
歴史学研究 859
ページ: 120-129
宮本又郎・粕谷誠編『講座・日本経営史1経営史・江戸の経験1600-1882』ミネルヴァ書房
ページ: 291-326
Riello, Giorgio and Prasannan Parthasarathi eds. The Spinning World : A Global History of Cotton Textile 1200-1850, Oxford University Press
ページ: 367-385
国際比較研究(愛媛大) 5号
ページ: 131-154
韓日経商論集(韓日経商学会(韓国)) 44巻
ページ: 149-181
ソウル大学日本研究所編『トヨタDNA』中央ブックス
国際比較研究(愛媛大学) 5号
ページ: 117-130
近現代資料刊行会『月刊 職業紹介・職業時報 別冊解説』
ページ: 5-44
ゆまに書房『世界農業センサス市町村別統計表(一九五〇年)別巻』
ページ: 419-435
愛媛経済論集 29巻2-3合併号
ページ: 69-84
http://gendaishi.main.jp/