研究課題/領域番号 |
20243024
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
飯島 淳一 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80151223)
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研究分担者 |
妹尾 大 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (90303346)
蜂谷 豊彦 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (00251645)
平野 雅章 早稲田大学, 大学院・商学学術院, 教授 (00165193)
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キーワード | 経営情報 / IT投資 / 組織IQ / 生産性 / IT Investment / Organizational IQ |
研究概要 |
研究代表者の飯島が企業間取引関係と業績の関係、および業務におけるモバイルソリューションの国際比較を通じて、IT利活用の方策について考察した。また、「イノベーション経営研究会」の主査として、上場企業1990社を対象とする大規模な調査を実施(有効回答数203)し、プロセス志向性などの組織特性とイノベーション経営度との関連について分析を行った。さらに、BPMの新たな方法論DEMOに関するシンポジウムをわが国で初めて開催し、その普及に努めた。研究分担者の平野が、前年度までの実証研究の結果からの教訓を整理するとともに、IT価値の実現法の一つとしてのBPO(business process outsourcing)のあり方とこれにかかわるリスクについて研究を進め、途中までの成果を学会等で報告した。さらに、IT価値の実現するための組織に関する研究方法について検討を進めた。研究分担者の妹尾が、IT投資の成果に影響を与える組織特性について、知識創造能力の観点から分析をおこなった結果、表出化活動の実施度合いが他の活動と比して低い組織はIT投資成果を得にくいことがわかり、個々人の能力増強だけへの注力ではなく、チームでの対話や概念創造の機会が失われないような留意が大切であることを示した。また、アンケート票作成に向け、知識創造活動の重要度と時間配分の関係について回答者の傾向を分析した。研究分担者の蜂谷が、前年度における先行研究のサーベイに基づき、企業レベルにおける実証分析のためのリサーチ・デザインを行った。基本的なアジェンダは、第一にビジネスプロセスを核にした分析枠組みの拡張,第二に価値概念の整理と競争優位概念との接合、第三に統計的視点からみた分析手法の洗練化と成果指標の再検討である。また、近接領域としてITを含む無形資産投資の効果に関する研究を射程に入れ、理論および実証モデルの構築を行った。
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