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2009 年度 実績報告書

ヒトとニホンザルにおける認知機能の加齢変化についての実験的比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20243034
研究機関京都大学

研究代表者

正高 信男  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60192746)

研究分担者 吉川 左紀子  京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (40158407)
川合 伸幸  名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (30335062)
川合 南海子 (久保 南海子)  愛知淑徳大学, コミュニケーション学部, 講師 (20379019)
キーワード認知 / 加齢変化 / 老齢ザル / 高齢者 / 動物モデル
研究概要

平成21年度は、サル及びヒトを対象として以下の課題を行なった。
1)老齢ザルによるサイモン課題の実施、2)高齢者のサイモシ課題、3)サル用近赤外線分光法(NIRS)の開発
【老齢ザルのサイモン課題】
本課題は、ヒトとサルに共通の課題を課すことで、ヒトとサルの加齢による認知機能の変化を調べようとするものである。そのため、サルがヒトと同じ課題を遂行できるように訓練する必要がある。H20年度には、ヒトとサルで同じ課題を行い、その行動結果を比較した。H21年度では、老齢ザルのサイモン課題を実施した(継続中)。
H20年度に実施した研究で、サルもサイモン効果が生じること、しかし直交サイモン効果は得られないことがわかっている。これまでの研究から、老齢ザルは身体に頼って行動する傾向があるので、より強くサイモン効果が得られると予想した。しかし現在までに行った2個体では、若齢サルに比べてサイモン効果が大きいとはいえず、むしろほぼ出ないという、予想とは反した結果になっている。このことが加齢にともなう抑制機能の変化をどのような関連が有るのか、他の課題とあわせて検討する必要が有る。
【高齢者のサイモン課題】
高齢者で、2人で行うサイモン課題を実施した。標準的なサイモン課題とは異なり、被験者が2人並んで座り、2人で1つのモニターを見る。たとえば赤のときは左の被験者が反応し、緑のときは右の人が反応する。この場合、緑が右に出たときの反応が、左にでたときよりも早くなるという形でサイモン効果が生じることが知られている。この課題を大学生と高齢者で比較した。
その結果、大学生・高齢者友にこの課題でのサイモン効果は得られなかった。他者を意識した抑制を調べることが目的であったので、それぞれの年齢群で1人ずつ実施した場合でも、サイモン効果は得られなかった。
【サル用近赤外線分光法(NIRS)の開発)
サル用NIRSの開発が終了し、実験を実施した。まず、視覚入力に対してサルの頭皮上から血流の変化が測定できるかを検討するため、サルをモンキーチェアに固定し、後頭葉でNIRSの測定を行った。その結果、ビデオ映像を見た際に、血流量が上昇した。さらに、前頭葉においても血流の変化を確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Elimination of the enhanced Simon effect for older adults in a three-choice situation : Ageing and the Simon effect in a go/no-go Simon task2010

    • 著者名/発表者名
      Kubo-Kawai, N., Kawai, N.
    • 雑誌名

      Quarterly Journal of Experimental Psychology 63巻

      ページ: 452-464

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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