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2011 年度 実績報告書

教育財政および費用負担の比較社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20243038
研究機関桜美林大学

研究代表者

矢野 眞和  桜美林大学, 心理・教育学系, 教授 (30016521)

研究分担者 志摩 園子  昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (80192607)
浦田 広朗  名城大学, 大学・学校づくり研究科, 教授 (40201959)
米澤 彰純  名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (70251428)
妹尾 渉  国立教育政策研究所, 教育政策・評価研究部, 主任研究官 (00406589)
濱中 淳子  大学入試センター, 研究開発部, 助教 (00361600)
キーワード教育財政 / 教育社会学 / 教育経済学 / 教育政策 / 世論調査 / 社会保障政策
研究概要

本研究では、教育財政および費用負担という教育の経済問題を、経済学のみならず、社会学的に分析し、日本の教育財政システムを国際的な視野から相対化することを目的としている。そのために、主として二つのアプローチをとることにした。一つは、通時的変化と地域間比較ができる統計的データを収集し、「教育費の配分実態」から「社会の選好」を読み解く知識社会学的アプローチである。財政の仕組みとお金の使われ方は、ある社会のある時代の基底にある「知識」だと考えられるからである。いま一つは、社会の選好を直戴的に測定するアプローチである。そのために、「教育政策と教育世論についての意識調査」を、富山県、東京都、およびウェブによる全国調査を実施した。この二つの方法を主軸として、義務教育・高校教育・大学教育を対象とする教育費政策の社会学的分析を行った。
共同研究者および研究協力者による研究成果は、成果報告書として印刷した。そこでは、義務教育編から国際編まで、16本の論文を収録している。義務教育については、学力の生産関数を推計し、教育財政の役割を明らかにしただけでなく、教育に対する世論と学力政策の日本的特質を指摘し、さらに義務教育財政の変化に現れる「日本型平等システム」の揺らぎを解明した。高校・大学については、戦後の教育発展の規定要因を実証的に分析し、政府支出の役割を明らかにした。あわせて、進路選択の個票データを分析し、後期大衆化段階における高等教育政策のあり方を議論した。教育世論の意識調査については、社会保障政策との比較からみた教育政策の特徴、および大学教育の費用負担に対する国民の態度を規定している要因を分析した。国際編については、公財政支出の国際比較分析に加えて、北欧と韓国における教育費政策の課題を取り上げた。なお、最終報告書とは別に、デンマーク・フィンランドの教育財政調査および中国の高校教育調査の結果については、インタビューの記録を作成した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「大学教育の効用」再考-文系領域における学び習慣仮説の検証2012

    • 著者名/発表者名
      濱中淳子
    • 雑誌名

      大学論集

      巻: 43 ページ: 189-205

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本の新人-日本的家族と日本的雇用の殉教者2011

    • 著者名/発表者名
      矢野眞和
    • 雑誌名

      日本労働協会雑誌

      巻: 第606号 ページ: 65-75

    • 査読あり
  • [学会発表] 教育費負担をめぐる世論の日本的特質-利害・揺らぎ・ねじれ2011

    • 著者名/発表者名
      矢野眞和・濱中淳子・大多和直樹・小川和孝・山口泰史
    • 学会等名
      日本教育社会学会第63回大会
    • 発表場所
      お茶の水女子大学
    • 年月日
      2011-09-24
  • [図書] 習慣病になったニッポンの大学2011

    • 著者名/発表者名
      矢野眞和
    • 総ページ数
      293
    • 出版者
      日本図書センター

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公開日: 2013-06-26  

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