研究分担者 |
志賀 啓成 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (10154189)
木上 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90202035)
利根川 吉廣 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80296748)
平田 賢太郎 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30399795)
片方 江 一関工業高等専門学校, 自然科学系, 講師 (10529598)
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研究概要 |
Dirichlet問題に関して,境界関数と解の連続率について研究した.古典的なHarnack原理を拡張し,途中に障害物がある場合でも同様の結果が得られる条件を見つけた. フェイズフィールド法を用いて,界面の表面張力を考慮した2相流体問題の大域弱解構成を行った.Sierpinski carpetにinvisible setという概念を導入して,conformal dimensionの上からの評価を与え,spectral dimension以下であることを示した. 周期係数2階楕円型微分作用素に付随する放物型方程式の基本解の時間変数・空間変数が無限大での精密な漸近形を与えマルチンコンパクト化に応用した. ある種の非対称マルコフ連鎖について,熱核のガウス型評価と放物型ハルナック不等式を示し,非対称な一様楕円型divergence formを,非対称なマルコフ連鎖で近似する方法を導いた. Cauchy積分の古典的なHardy-Littlewoodの定理の拡張をおこない,幾何学的有限なb-群の不変成分のリーマン写像をその境界関数の連続度で特徴付けた. 有界一様領域において非線形不等式を満たす正値優調和関数に対して,境界増大評価,逆平均値不等式,Harnack型不等式,比の非接極限の存在に関する結果を得た. ポテンシャル論的立場から,変動指数をもつ関数空間におけるSobolevの不等式,Hardyの不等式,容量等の研究を行い,非線形偏微分方程式の解の存在性等の成果を得た. 放物型Bergman空間におけるToeplitz作用素がSchatten族に属するための必要かつ十分条件をラドン測度の平均関数によって与えた. 変動指数をもつ関数空間において,ソボレフの不等式がどのような形で成立するかについて論じた.特異値を2つ持つ超越整関数の力学系を考察し,ジーゲル円板・遊走領域の形状について研究した.
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