| 研究概要 |
本研究課題は、核物理センターの加速器施設(RCNP)の特徴を十分生かし、また理論グループとも強く協力して、「原子核及び核物質の中での隠された相互作用」という研究を中心テーマとして進めています。特にテンソルカの効果を明らかにすることを大きな目的としています。実験の目標は
(1)中性子過剰物質の状態方程式の研究,(2)テンソル力で作られる高い運動量を持った核内核子の探査、(3)核内の核子軌道の系統的な変化の研究、である。
これらの研究はRCNPだけではなく、ドイツのGSI研究所[(1)の研究]、カナダのTRIUMF研究所[(3)の研究の一部]での実験も含んだいて,世界中の加速器施設の中から目的に最も適した施設を利用するように計画した。
(1)については実験装置をGSI研究所に輸送し、テスト実験を8月におこなった。3月から今年度の4月にかけてGSIで本実験を行った。データの収集に成功し引き続きそのデータを解析中である。(2)については、最初に実験(E314)をおこない、^<16>O(p,d)反応の測定を行った。大きな運動量移行断面積の以上が見られることが解析からわかってきてる。来年度には解析を終了できる予定である。(3)の実験については固体水素標的を制作中である。検出器は完成し、その読み出し回路も完成・テスト終了した。また、中国の現代科学研究所との共同研究により完成させた全エネルギー検出用のCsI(TI)のテストを行い性能を確認した。。また、実験のプロポーザルを提出し採択された。来年度に実験を開始する予定である。
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