研究概要 |
地球内部のグローバルな物質的境界のうち,最浅部のモホ(モホロビチッチ不連続面の岩石学的実体とその形成過程を研究した。これらの成果は将来の海洋域でのマントル掘削(モホール)実施時の基本的指針となる。ある種の海洋リソスフェア(白亜紀)の断片であるオマーン・オフィオライトでは, 10m~1kmのモホ遷移帯(MTZ)が存在する。MTZはダナイト,ウェールライトを主とするが,厚いものほどMgに富み,基本的にマントル・ハルツバーガイトとMORBの反応帯の性格を有する。島弧では,集積岩の付加および加水作用等の二次的改変が激しく, MTZの多様性と不均質性が著しい。
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