フッ素科学の分野に異種技術を取り入れ、微生物や生体触媒の有する機能を活用し人工的に作り出されたフッ素系物質を分解し、生成するフルオリドイオンを再度利用して有用なフッ素系物質を生産する。本計画では、「フッ素資源の循環型」システムを構築し、フッ素科学での「持続可能な発展」をめざす。研究計画としては、最初に実用的に利用されたフッ素系物質を分解可能である各種の菌体を探索する。菌体による分解により生成するフルオリドイオンをフッ素化酵素により分子内へ組み込み、いくつかの酵素反応を経て有用なフッ素系物質を創製する。酵素反応により創製した有用なフッ素系中間体を化学的方法により各種のフッ素系物質へと変換する。バイオの技術と化学の方法を融合し、新しいフッ素科学を切り開く。
|