研究課題/領域番号 |
20245041
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
新原 晧一 長岡技術科学大学, 長岡技術科学大学, 学長 (40005939)
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研究分担者 |
末松 久幸 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30222045)
鈴木 常生 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (00313560)
中山 忠親 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (10324849)
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キーワード | セラミックス / ナノコンポジット / ビーズミル / ナノインプリント / パルスエネルギー / ナノ秒解析 / アルミナ / 多機能調和 |
研究概要 |
本研究はセラミックス構造材料に対して時間軸の概念を適用し、これを実験的に検証することによって、セラミックスの有する潜在的な機能の覚醒をもたらすものである。以下のような小項目に取り組んだ。1.ナノ秒パルス電場を用いたセラミックスの内部構造制御に関する新プロセスの開発。 前年度までに開発された、加速機を利用した高エネルギー場のナノ秒利用技術を更に拡張展開し、細線放電法によるセラミックス微細フィラーの合成プロセスを完成させた。別途、当該研究から着想し、より低電流・高電圧なパルス場を利用する事でセラミックスおよび、有機無機ハイブリッド材料の内部構造をナノ秒で制御するための新しいプロセスを開発し、実証研究を行った。構造異方性を有する窒化ホウ素や、構造異方性の殆ど無い、ダイヤモンドのナノ粒子に対して、パルス幅50ナノ秒、印加電圧40kV以上から成るナノ秒パルス場を与えることで、その配列構造などの微細構造を制御出来る事を明らかとし、微細構造と熱および電気伝導率の制御が可能と成ることを見いだした。更に、当該手法とナノインプリントプロセスを併用することにより、一段のセラミックス機能の向上が達成できることを明らかとした。2.時間軸を利用したセラミックス科学に基づく材料機能発現の検証長期間の安定性と信頼性の要求される原子力発電の圧力容器として期待される次世代金属材料内部に存在する第2相セラミックス粒子の構造用材料としての機能性を検証し、金属材料の長期信頼性に与える第2相セラミックスの役割について検証を行った。特に、世界でこれまで未だ注目していなかったY2Ti2O7相の機械的特性並びに信頼性について検証を行った。以上の結果をまとめることにより、セラミックスの構造材料の合成ならびに利用に対して時間軸の概念を加える設計を行う事により、新たなセラミソクスの利用方法を拡張展開することに成功した。
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