研究課題
すべり接触面内に関しては、発生期のポテンシャル分布計測とマイクロプラズマ発生機構の解明に不可欠のpn接合型電界発光(EL)薄膜を合成し、その発光スペクトル強度と電界強度の関係を得ることに成功した。すべり接触面外に関しては、転がり/すべり接触型二次元光子計測装置を用いて、乾燥摩擦下ですべり率を変化させてトライボプラズマ発生分布を計測することができた。磁場印加プラズマ制御に関する研究においては、磁場印加によるプラズマ発生分布を調べる装置を構築し、本装置を用いて磁場印加によるトライボラズマ制御技術開発のための基礎データを取得した。その結果、磁場印加に上りプラズマ中の電子、正イオン、負イオンがローレンツ力を受け、プラズマ発生強度と発生分布が大きく影響を受ける重要な結果を得て、磁場印加にとりトライボプラズマが制御できることが明らかとなった。また、摺動材料種の電気伝導度可変にとるプラズマ制御技術を開発するため、機械研磨及びイオンビームを利用した複合的ダイヤモンド加工技術を開発し、アンドープ及びBドープダイヤモンドにとる摺動試験片を作成した。また試験片を行ったとともに、ナノダイヤモンドにBドーピングを実施し、電気抵抗率制御可能な膜を作成した。新機能性トライボマテルアルと潤滑剤の研究では、昨年度構築したトライボプラズマによる潤滑剤の改質シミュレータをより効率的に潤滑剤にマイクロプラズマを照射できるとうに改良した。さらに、本シミュレータを用いて、潤滑油剤にプラズマを作用させ、プラズマ作用により油剤変質が発生することを確認した。
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