研究分担者 |
鈴木 雄二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80222066)
深潟 康二 慶応義塾大学, 理工学部, 准教授 (80361517)
岩本 薫 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (50408712)
長谷川 洋介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30396783)
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研究概要 |
人類社会は,エネルギー資源の枯渇,環境保全等の地球規模の課題に直面しており,熱流体システムのより一層の高効率化が望まれている.乱流制御は,運動量/熱/物質の輸送現象,騒音,化学反応の操作を通じて,熱流体機器の効率を格段に向上させる可能性を秘めている.本研究では,最も基礎的な系である壁乱流を対象とし,能動制御の中でも,流れの状態に依らず,予め決められた制御入力を与えるプレディターミンド制御に着目し,抵抗低減効果,伝熱促進効果の飛躍的な向上を目指した基礎研究を実施した.具体的には,エネルギー削減の観点から,省エネルギー率,制御利得という新たな制御指標を導入し,既存の制御則を再評価すると共に,進行波状の制御入力が抵抗低減に与える効果について,詳細な解析を行った.また,これまで内部流において蓄積された制御指針を外部流に応用し,乱流境界層における新たな制御指針を得た.また,伝熱と摩擦の非相似制御を目的とし,速度場とスカラー場の支配方程式,及び境界条件に立ち返って,非相似伝熱促進が生じるためのシナリオを整理した.更に,制御理論を応用することで,単純なプレディターミンド制御入力によって,有意な非相似伝熱促進が可能であることを実証した.
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