研究概要 |
宇宙実験解析 平成21年1月23日にH-IIAロケットで打ち上げたSTARS(愛称KUKAI)の実験運用では,各種センサデータから軌道上環境を解析,テザー伸展およびロボット機構の動作検証および評価を実施した.とくに開発した衛星バスにより,宇宙環境においてテザー宇宙ロボットの各機器の動作が可能であることを検証,さらにテザー伸展機能およびロボット制御機能を評価できた. また,弾道飛行による10分程度の宇宙実験は,打ち上げ延期により平成22年度に実施となった.これより,今年度の成果としては,地上試験および航空機実験を実施し,宇宙実験の成立性を検証/評価したことである. 微小重力実験解析 航空機微小重力実験を実施し,各種センサデータからテザー宇宙ロボットの動作を推定できることを検証した.とくに姿勢変化に関して搭載ジャイロセンサで推定可能であること,リール角度計測エンコーダによりテザー伸展状態を推定可能であることを検証/評価した.また,軌道上における特徴ある挙動であるタンブリングについて,ジャイロセンサから挙動把握が可能であることを検証した. シミュレーション解析 汎用機構解析ソフトウエアを用いたシミュレーションを実施した.(1)航空機実験,(2)弾道飛行実験,および(3)テザー宇宙ロボットミッションについて解析を実施した.(1)は前述の航空機実験結果の評価および挙動メカニズムの解明,(2)は弾道飛行実験の成立性および挙動推定,(3)は将来的ミッション検討に用いた.
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