研究課題
基盤研究(A)
パルス幅が数十ナノ秒の高繰り返しパルスパワー発生装置の開発をこれまで行ってきた。この装置を用いて、大気圧気体中、水中及び固体中における大容量の放電プラズマの生成に成功した。数十ナノ秒のパルスパワー発生装置を用いた産業応用は、夏季に発生する湖沼でのアオコ処理等の環境浄化、新しい遺伝子導入法等のバイオ技術、高効率コンクリート内骨材分離等のリサイクル、次世代半導体リソグラフィー用極短紫外光源等の超微細加工、癌治療等の医療にまで発展しつつある。最近ではダイオキシン処理装置、脱臭装置、殺菌装置、水処理装置、医療用NO源、岩盤調査装置等多くの分野で製品化、或いは製品化が試みられており、新しい産業分野を形成している。本研究では、5年後の産業利用を目指し、パルス幅を更に減少させて、ナノ秒以下と極短パルスにした高繰り返しサブナノ秒パルスパワー発生装置を開発する。さらに、発生したサブナノ秒パルスパワーを用いて、高気圧気体中、液体中、超臨界流体中及び固体中で放電プラズマを生成し、その特性を調べると共に、バイオ、生体、化学物質等との相互作用を調べる。また、サブナノ秒パルスパワーを直接癌細胞や腫瘍に照射して、アポトーシスを誘導することによる新しい癌治療方法の開発や、多能性分化能を持つES細胞(胚性幹細胞)に照射して分化制御を行うなど、サブナノ秒パルスパワー応用としての産業創生を行う。さらに、パルスパワーのバイオへの作用とその環境・医療への応用という新しい分野であるバイオエレクトリクスの学問創生に寄与する。
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