| 研究分担者 |
安川 博 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00305517)
北村 正 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60114865)
藤原 修 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60135316)
王 建青 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70250694)
平野 智 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90238379)
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| 研究概要 |
ELF帯環境電磁波観測網整備と,得られるデータの解析により地殻活動を検知することを目的として,主に,観測システム性能向上,雑音除去,異常検知,特徴抽出について研究を進めた。データ欠損を最小限に抑え,データの蓄積を行った.成果,実績の概要は以下の通りである.
1.観測網のシステムの性能向上ディジタル系からアナログ系へのフィードバックによるSN比改善方式として適応フィルタリングの手法を検討して,良好な特性を確認した.23年度に実際の観測装置に組み込み実運用を行う予定である.
2.雑音除去 非負行列因子分解(NMF)を利用した大域信号除去について,研究結果を論文として発表した.さらに,L1ノルムを最小化する新しいNMFアルゴリズムを構築し,外れ値を含むデータの解析に関して頑強であることを示した.
3.異常検知(1)環境電磁波は1日を周期に周期性が見られるが,季節によりパワーの変化や天候に応じた雑音の混入といった複雑な変動を伴う.そこで,環境電磁波の異常放射検出を目的とし,隠れマルコフモデル(HMM)を用いて日変動パターンをモデル化し,その尤度変化から異常を検出する方法を提案し有効性を確認した.(2)フラクタル解析による異常検知が可能であること.近接雷の影響を受けにくいことを確認した.
4.特徴抽出(1)平常時の信号波形から得られた入力シンボルをHMMに学習させ,未知の入力シンボルをHMMの出力尤度により平常・異常電磁放射として分類する手法を検討した.信号波形の近似振幅密度分布を規格化し入力することで異常な電磁放射が分類可能であることを示した.さらに,HMMの出力である対数尤度の時間変化について検討し,提案手法の妥当性を示した.(2)ICA等の因子分解法とフラクタル解析の組み合わせによる異常電磁波の分類と特徴抽出手法を検討した.
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