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2011 年度 実績報告書

深海底におけるメタンハイドレート堆積層の生産時安定性及び生産効率の評価

研究課題

研究課題/領域番号 20246080
研究機関山口大学

研究代表者

兵動 正幸  山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40130091)

研究分担者 中田 幸男  山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90274183)
吉本 憲正  山口大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00325242)
田中 一宏  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30188289)
鈴木 素之  山口大学, 大学評価室, 准教授 (00304494)
キーワードメタンハイドレート / 模型実験装置 / 海底資源開発 / 生産 / 土-水-ガス-熱連成 / FEM解析コード / 構成式 / PIV画像解析手法
研究概要

本研究は,深海底地盤中のメタンハイドレートが分解されて開発されることに焦点を当て,分解によって,地盤がどのように変形するのかを実験的・解析的に明らかにし,地盤の安定性やメタンガスの生産性の評価を行うことを目的としている.
地盤の安定性やメタンガスの生産性の評価については,地盤の変形やメタンガスが地盤中をどのように移動するかが,非常に重要になってくるため,本研究において,実地盤環境下を再現したメタンハイドレート堆積地盤が可視化できる模型実験装置を開発した.その開発した模型実験装置において実験を行い,一般的な力学挙動を取得できること,PIV画像解析手法を適用することにより,画像によりせん断変形中の局所変形が捉えられることを明らかにした.減圧法を模擬した分解実験より,初期せん断をホストサンドの破壊線を超えて与えた場合,MHの分解後の水圧の回復すなわち,有効応力の減少により,破壊に至ることが確認された.その際に発生するひずみの局所化は,圧縮試験の際と類似していることが確認された.せん断帯が発生しない箇所は供試体全体と同様な収縮傾向を示す一方,せん断帯付近では体積膨張が顕著に起こることが確認された.細粒分を含んだ模擬試料を用いた分解実験より,減圧側と蓮側の間で圧力差が生じることが確認された.これは,細粒分を含んだ模擬試料の透水性が低いことによるものと考えられ,実地盤においても,同様の圧力差が生じ,減圧箇所から変形が進行するものと考えられる.これらのことから,総合的に,圧力伝播の進展に伴うMHの分解とそれによる変形の進行,また,せん断的な破壊による局所的な変形などが複雑に発生し,ある部分では,体積膨張により透気性が高まり,メタンガスの移動が起こりやすくなる.この現象が甜の生産井付近で発生すると生産効率の上昇につながることが考えられる一方,メタンガスの漏洩のリスクが高まることも示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

最終年度に予定していた細粒分を含んだ模擬試料による分解実験に着手出来ており,順調に計画を遂行出来ていることから,当初の計画以上に進展しているとした.

今後の研究の推進方策

最終年度は、,前年度実施した模擬試料による分解実験にPIV画像解析手法を適用し,減圧法により生じるMHの分解を伴う地盤の局所的な変形観察から,実地盤で生じうる現象を評価し,地盤の安定性及び生産効率の評価を実施していく予定である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Mechanical and Dissociation Properties of Methane Hydrate-bearing Sand2011

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Hyodo
    • 雑誌名

      Proc.The 14th Asian Regional Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering

      ページ: No.285

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deformation of Deep Seabed during Dissociation of Methane Hydrate2011

    • 著者名/発表者名
      Jun Yoneda
    • 雑誌名

      Proc.The 14th Asian Regional Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering

      ページ: No.290

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Localized deformation of methane hydrate-bearing sand by plane strain shear tests2011

    • 著者名/発表者名
      Jun Yoneda
    • 雑誌名

      Proceedings of 7th International Conference on Gas Hydrates

      ページ: No.424

  • [学会発表] メタンハイドレート生産における坑井の健全性評価2011

    • 著者名/発表者名
      米田純
    • 学会等名
      海洋産出試験に関わる地盤特性評価ワークショップ
    • 発表場所
      常盤工業会館,宇部
    • 年月日
      2011-09-21
  • [学会発表] メタンハイドレート固結土の弾塑性構成式とその適用2011

    • 著者名/発表者名
      米田純
    • 学会等名
      第46回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      神戸国際会議場,神戸
    • 年月日
      2011-07-07
  • [学会発表] 減圧法による砂中のメタンハイドレートの分解および砂の局所変形挙動2011

    • 著者名/発表者名
      加藤晃
    • 学会等名
      第46回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      神戸国際会議場,神戸
    • 年月日
      2011-07-07
  • [学会発表] 画像解析を用いたメタンバイトレート堆積土の局所変形評価2011

    • 著者名/発表者名
      米田純
    • 学会等名
      第11回E&Eフォーラム
    • 発表場所
      産業技術総合研究所,つくば
    • 年月日
      2011-06-08

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公開日: 2013-06-26  

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