国際重要インフラの災害リスクガバナンス戦略

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 20246085
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 多々納 裕一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20207038)
• 研究分担者: 岡田 憲夫 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00026296) ; 畑山 満則 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10346059) ; 能島 暢呂 岐阜大学, 工学部, 教授 (20222200) ; 間瀬 肇 京都大学, 防災研究所, 教授 (30127138) ; 秀島 栄三 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50243069) ; 石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 教授 (60263159) ; 松島 格也 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60303848) ; 横松 宗太 京都大学, 防災研究所, 准教授 (60335502) ; 吉田 護 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (60539550) ; 土屋 哲 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70422623) ; 竹林 幹雄 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (80236497) ; 梶谷 義雄 京都大学, 防災研究所, 准教授 (80371441)
• 研究期間 (年度): 2008-04-08 – 2013-03-31
• キーワード: 国際重要インフラ / 災害リスクマネジメント / リスクガバナンス / 国際物流 / ネットワーク分析 / 地球温暖化

研究概要

本研究では，港湾や空港などの国際物流のハブ機能を有する国際重要インフラに着目し，相互依存的な安全性投資行動の問題（Interdependent Security(IDS)）の問題として，そのリスクガバナンスの政策を理論的・実証的に分析すること，また，そのための方法論を構築することを研究の目的として研究を実施した．[1]災害経済分析やゲーム論，政治経済学的アプローチにより，実施可能な国際重要インフラのリスクガバナンス戦略を抽出し，それらの政策が有効に機能するための条件を理論的に明らかにした．[2]国際重要インフラが直面している災害リスクリスク分析のための実証的フレームワークを構築した．その上で，理論研究によって提示される国際重要インフラのリスクガバナンス戦略の効果に関する実証分析を行い，現実の環境の中でいかなるリスクガバナンス戦略が有効に機能しうるのかを検討した．最終年度にあたる本年度は，「国際重要インフラの災害リスク分析モデルの構築」と「国際重要インフラの災害リスクガバナンス戦略に関する分析」を継続するとともに、ケーススタディを実施し、国際重要インフラのリスクガバナンス政策に関して総合的な政策分析を実施した。具体的には、マラッカ海峡を取り上げ、航行機能の停止が及ぼす影響に関する総合的分析を実施すると共に、そのリスクガバナンスを進めていくための政策提言の内容をとりまとめた（Journal of Transportation Security に投稿中）．本研究の過程で形成した国際学会International Society for Integrated Disaster Risk Management　(IDRiM Society) において、研究成果を発表し，その成果を広く国際社会に向かって発信した．

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Economic Impacts Caused by the Failure of a Maritime Global Critical Infrastracture - A Case Study of Chemical Facility Explosion in the Straits of Malacca and Singapore (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshio Kajitani, Ana Maria Cruz, Hirokazu Tatano, Kazuyoshi Nakano, Junho Choi and Nario Yasuda
  • 雑誌名: Journal of Transportation Security 巻: なし
• [雑誌論文] 自動車交通量にみる高速道路機能の時空間的分析 －東日本大震災と阪神・淡路大震災の事例比較－ (2013)
  • 著者名/発表者名: 能島暢呂，加藤宏紀
  • 雑誌名: 土木学会論文集A1S 巻: なし
  • 査読あり
• [雑誌論文] アイデンティティと過疎中山間地域におけるおつきあい行動-日南町を事例に (2013)
  • 著者名/発表者名: 鄭 蝦榮，松島格也，小林 潔司
  • 雑誌名: 土木学会論文集Ｄ３（土木計画学） 巻: Vol.68, No.5 ページ: I_499-I_511
  • DOI: 10.2208/jscejipm.68.68_I_499
  • 査読あり
• [雑誌論文] Community Participation on Water Management; Case Singosari District, Malang Regency, Indonesia (2013)
  • 著者名/発表者名: Ismu Rini Dwi Ari, Kenshiro Ogi, Kakuya Matsushima, and Kiyoshi Kobayashi
  • 雑誌名: Procedia Environmental Sciences 巻: Vol. 17 ページ: 805-813
  • DOI: 10.1016/j.proenv.2013.02.098
  • 査読あり
• [雑誌論文] 相互依存性を考慮した港湾における防災投資行動分析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 玉置哲也，多々納裕一，今井瑛介
  • 雑誌名: 土木学会論文集D3 (土木計画学) 巻: Vol.68, No.5 ページ: I155-I166
  • 査読あり
• [雑誌論文] 従属経済モデルにおける巨大災害ショックの長期的影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 横松宗太，西岡紗耶加，梶谷義雄，多々納裕一
  • 雑誌名: 第45回土木計画学研究発表会・講演集 巻: Vol.B4, No.4
  • 査読あり
• [雑誌論文] Climate change vulnerability on electricity demand in China: evidence from the sectoral analysis (2012)
  • 著者名/発表者名: Jing-Li FAN, Yi-Ming WEI, Tatano Hirokazu and Kajitani Yoshio
  • 雑誌名: International Conference on Disaster Management, The annual International Conference organized by the International Institute for Infrastructure, Renewal and Reconstruction (IIIRR) 巻: Vol.B4, No.4
• [雑誌論文] 動学的確率的マクロ経済モデルの長期的な防災投資計画への応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 瀬木俊輔，石倉智樹，横松宗太
  • 雑誌名: 土木学会論文D3 巻: Vol.68, No.3 ページ: pp.129-143
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of climate change on performance-based design of caisson breakwaters (2012)
  • 著者名/発表者名: Suh, K.-D., Seung-Woo Kim, S.-W., Mori, N. and Mase, H
  • 雑誌名: Journal of Waterway, Port, Coastal, and Ocean Engineering, ASCE 巻: Vol. 138, No. 3 ページ: pp.215-225
  • 査読あり
• [雑誌論文] Basic examination of future change of tropical cyclone and storm surge properties under climate change (2012)
  • 著者名/発表者名: Nakajo, S., Mori, N., Yasuda, T. and Mase, H.
  • 雑誌名: Proc. of the 33rd Int. Conf. Coastal Eng., Santander, ASCE 巻: 6656-28268-2-PB ページ: 13p
  • 査読あり
• [雑誌論文] 地球温暖化による沿岸外力の変化を考慮した消波ブロック被覆堤の最適設計 (2012)
  • 著者名/発表者名: 辻尾大樹，間瀬肇，森信人，安田誠宏
  • 雑誌名: 土木学会論文集B2（海岸工学） 巻: Vol.68，No.2 ページ: pp.I_871-I_875
  • 査読あり
• [雑誌論文] 地球温暖化による沿岸外力変化を考慮した消波ブロック被覆堤の滑動量解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 辻尾大樹・間瀬肇・森信人・安田誠宏
  • 雑誌名: 土木学会論文集B3（海洋開発） 巻: Vol.48, 論文番号44 ページ: 6p
  • 査読あり
• [雑誌論文] Improvement of storm surge projection upon parameterizations of coupled air-sea interactions (2012)
  • 著者名/発表者名: Ninomiya, J., Mori, N., Yasuda, T. and Mase, H.
  • 雑誌名: Proc. of the 33rd Int. Conf. Coastal Eng., Santander, ASCE 巻: 6740-28724-1-PB ページ: 14p
  • 査読あり
• [雑誌論文] 供給系ライフラインの地震時機能評価モデルの検証 －東日本大震災の被災事例に基づく－ (2012)
  • 著者名/発表者名: 能島暢呂，加藤宏紀
  • 雑誌名: 地域安全学会論文集 巻: No.18 ページ: pp.229-239
  • 査読あり
• [雑誌論文] アジア北米間基幹航路を対象とした荷主の経路選択行動のモデル化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 堂前光司，竹林幹雄
  • 雑誌名: 第46回土木計画学研究発表会 巻: なし
• [雑誌論文] 東日本大震災における上場企業の被害特性とBCPによる事業の早期復旧効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松下哲明，秀島栄三
  • 雑誌名: 土木学会論文集F6 巻: Vol.68, No.1 ページ: pp.25-34
  • 査読あり
• [雑誌論文] Conditions of necessity for assistance at the time of disaster in emergency plan (2012)
  • 著者名/発表者名: Eizo HIDESHIMA, Yukiho MIYABE, Kentaro KAWAHARA
  • 雑誌名: 59th Annual North American Meeting of the Regional Science Association International 巻: なし
• [学会発表] Promoting Disaster Reduction Investment for Port Management Considering Interdependency (2012)
  • 著者名/発表者名: T.Tamaki and H.Tatano
  • 学会等名: Third Conference of the International Society for Integrated Disaster Risk Management (IDRiM2012
  • 発表場所: Beiing, China
  • 年月日: 20120907-20120909
• [図書] An Econometric Model Based on the Maxmin Expected Utility Model: An Application to Earthquake Insurance (2012)
  • 著者名/発表者名: Fujimi Toshio Tatano Hirokazu
  • 総ページ数: pp.89-106
  • 出版者: MANAGING SAFETY OF HETEROGENEOUS SYSTEMS: Decison under Uncertainty and Risks", Lecture Notes in Economics and Mathematical Systems, Spriger