| 研究分担者 |
森下 陽一 琉球大学, 工学部, 准教授 (90091339)
津田 恵吾 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50112305)
菊池 健児 大分大学, 工学部, 教授 (50117397)
黒木 正幸 大分大学, 工学部, 助教 (10295165)
上原 修一 有明工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (60151825)
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| 研究概要 |
平成20年度は,琉球大学が,(1)枠付き鉄骨ブレースの新しい合成接合法に関する実験(5体),(2)間接接合による枠付き鉄骨ブレースの耐震性能把握実験(3体),(3)極厚無筋壁の耐震性能確認実験(5体),(4)極厚無筋壁のスリム化に関する実験(2体),(5)迅速・簡便な応急補強法に関する実験(8体),大分大学が,(6)付着劣化柱の応急補強付着要素実験(6体),有明高専が,(7)緊張PC鋼棒による柱梁接合部の補強実験(5体)を担当し,実験を行い,以下を明らかにした。(1)新しい合成接合法は,既存RC骨組の脆性的なせん断破壊を防止できる。(2)新しい合成接合法を適用して,鉄骨ブレース降伏,フレーム全体の曲げ回転,試験体脚部の滑り破壊に関する3つの破壊形式を確認した。(3)新しい合成接合法では,靭性指標Fは2.0以上を期待できる。(4)新しい合成接合法では,耐力・靭性が大幅に向上する。(5)間接接合法による座屈補剛材が付かない枠付き鉄骨ブレースの耐震補強効果を明らかにした。(6)1スパン2層ピロティ骨組により,袖壁タイプの極厚無筋壁の補強効果を明らかにした。(7)スリム化した極厚無筋壁補強法の補強効果を明らかにした。(8)ラッシングベルトとベニヤ板による応急補強法の補強効果を明らかにした。(9)PC鋼棒による能動側圧は,付着強度の回復に寄与する。(10)損傷レベルが大きいほど,修復付着強度は小さくなる。(11)偏心したRC造柱梁接合部には,偏心面を縞鋼板,その他3面を緊張PC鋼棒で補強すれば,安定した履歴性状を示す。
上記の実験結果を踏まえて今後の課題を整理し,平成21年度には,枠付き鉄骨ブレースの合成接合法,簡便・迅速な応急補強法,極厚無筋壁のスリム化,応急補強による修復付着強度,PC鋼棒による柱梁接合部の補強効果について追加の実験を予定している。
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