研究課題
本計画では、ナノサイズの金属クラスターからの物質創製を目指し次のような研究を行ってきた。平成20年度:高分解能透過電子顕微鏡のスロースキャンCCDカメラの更新、イタリア・ミラノ大学で開発されたクラスター源の導入、クラスターの接触・接合状態の様相の解明、平成21年度:異なるクラスターの成長・衝突により形成されるコアシェル構造・組織の解明、平成22年度:強制堆積による組織・密度制御と構造、特性の変化を統一的に理解するとともに、高機能複合材料を創製するための基盤技術を確立する。以下に、平成21年度の成果を記する。1.コアシェルクラスターの微細構造の解明:飛行中ならびに基板上で衝突したFeとSiクラスターについて、高分解能透過電子顕微鏡(現有設備)、走査透過型電子顕微鏡(東北大学との共同研究)、X線回折、メスバウァー効果の測定を行い、界面ならびにクラスター内部の構造、組織を明らかにした。2.パルスマイクロプラズマクラスター源:AuやNiクラスターを作製し、サイズ単分散性、生成量についての最適条件を見出すとともに、それらの試料の触媒特性を調べた。プラズマガス凝縮装置(従来から使用)に比べて、ターゲットが2桁程度小さくても、構造、生成量とも同程度にクラスターが得られることを確認した。3.合金クラスターの高密度集積:Fe-Co合金クラスターの酸化度を制御しながら高密度堆積(充填率約80%)した試料について、高周波磁気特性を測定した。高周波数3GHz領域でも透磁率約100の特性が得られた。
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http://ss.emat.nitech.ac.jp/