研究概要 |
研究2年目となる平成21年度は、1)2)3)の研究を推進した。 1)クラゲ類の種を識別する自動識別システムの構築 ロボットが1,000m深度に浮遊する対象生物を認識しそれを採取するためには、対象となるクラゲ類の画像データベースをロボットが保有し、それに対応する対象物を捕獲することができるような画像データベースに基づいた対象認識システムの確立が必要である。そこで、ロボットが観測現場にて撮影した水中画像を、内蔵するクラゲ画像データベースの中の映像を検索して、ターゲットとなる画像をリアルタイムで抽出することができるロボットのソフトウェアの研究開発のための、画像データの収集を進めた。また、7,000m深度において過去に撮影されたクラゲ類のデータベースの構築を進めた。 2)7,000m超級大深度セラミクスロボット耐圧容器の研究開発 深海用海中ロボットの耐圧容器用材料としては高強度・軽比重・耐腐食性をセールスポイントとするチタン合金が用いられることが多いが、さらなる高強度・軽量&小型化を目指して、エンジニアリングセラミクスによる7,000mロボット用の7,000m超級耐圧容器の開発研究を平成20年度から進めており、今年度はこの実機を製作した。また、併せて,嵩比重が0.4を切る軽比重で水深11,000mに適用できる浮力材についても検討を行った。 3)7,000m深度へ潜航可能なロボットの設計 エンジニアリングセラミクスによる7,000mロボット用の7,000m超級耐圧容器の開発および耐圧試験結果を基に7,000m深度へ潜航できるロボットの概念設計に着手した。
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