研究課題/領域番号 |
20246124
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
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研究分担者 |
巻 俊宏 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (50505451)
ソーントン ブレア 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (60526789)
三宅 裕志 北里大学, 水産学部, 講師 (00373465)
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連携研究者 |
高川 真一 東京大学, 生産技術研究所, 特任教授 (60359122)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2012
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キーワード | クラゲ類 / 深海生物 / AUV / 大深度セラミクス耐圧容器 / ステレオビジョン |
研究概要 |
新しい大深度生物探索プラットフォームとして、7,000m級深度生物の時間のかかる探索と捕獲作業にミッション特化したAUV(自律型海中ロボット)の基盤研究開発を行った。AUVは深海底近傍を浮遊する数cmのクラゲ類を採取ターゲットに設定、これを自動的に探索、発見、サンプリングする機能を備える。中・深層生態系の研究では、クラゲ類に代表されるゼラチン質プランクトン類は脆弱な身体を持つため、研究に使えるサンプルをネットで採取することは容易でない。有人潜水艇やROVを使った研究により、クラゲ類の深海中・深層生態系における存在量や食物連鎖における役割が理解され、中・深層におけるクラゲ類の多様性が高く、新種が存在する事が分かってきた。種の確定は生物学的に重要なため、AUVにより効率的に深海中のクラゲ類の分類学的知見を集積できれば、生態系の解明に大きく貢献できる。クラゲ類は遊泳力が微弱な浮遊生物のため、AUVによる全自動サンプリングは比較的容易である。しかし、形態が多様であり遊泳中に姿を変化させる。そこで本研究では、対象となる数cm程度のクラゲを認識し測位するシステムにより接近、ロボットの口から吸い込むことでクラゲの全身をサンプリングできる効率的なシステムを開発した。観測プラットフォームとなるAUVについては、ロボット艇体となる大深度仕様の高強度・軽量・小型セラミックス耐圧容器の開発のための基盤研究を進め、7,000m級大深度潜航用のテストベットを製作してクラゲのサンプリングシステムを搭載、水槽試験によりその有効性を実証することに成功した。
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