研究課題/領域番号 |
20246126
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤久保 昌彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30156848)
|
研究分担者 |
飯島 一博 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50302758)
岡澤 重信 広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10312620)
柳原 大輔 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10294539)
|
キーワード | 船舶工学 / 構造工学 / 損傷 / 座屈・最終強度 / 理想化構造要素法 / 確率モデル |
研究概要 |
(1)基本不確定因子の調査:船体用鋼材の機械的性質と、ハネル、防撓材および桁部材の初期不整量の統計量について調査した。腐食、亀裂,凹損など経年損傷について公開されている系統的データは比較的少なく、来年度にかけてさらに調査を継続する。 (2)損傷を有する板および防撓パネルの最終強度:連続防撓パネルに過大な横圧が作用して広範囲に凹損を生じた例などを参考に損傷モデルを設定し、FEMによる弾塑性大たわみ解析により、連続パネルあるいは連続防撓パネルとしての残存圧縮強度を明らかにした。また凹損の形状、隣接パネル問の損傷量の関係および損傷時に生じた残留応力が、残存圧縮強度に及ぼす影響を明らかにした。 (3)船体ホールドモデルの最終強度:船体構造は多数の板および防撓材から成る不静定構造であり、損傷が生じた場合、周辺部材への荷重再配分が生じる。このような荷重再配分の効果を考慮するためには少なくともガーダー間、トランス間の防撓パネルを単位として最終強度を評価する必要がある。複合荷重を受けるこのような構造範囲の適切なFMモデル化法を明らかにした。 (4)船体ホールドモデルの最終強度解析システムの構築:衝突あるいは座礁損傷が船体の縦曲げ最終強度に及ぼす影響を明らかにするため、船体の3ホールドモデルをFEMモデル化し、動的陽解法FEMプログラムを用いて衝突および座礁荷重下の損膓解析を実施した。また、理想化構造要素法による最終強度解析システム構築の予備作業として、理想化構造要素法による大規模解析のためのプリ・ポストプロセッサーを開発した。来年度にかけてさらに改良の予定である。
|