研究課題/領域番号 |
20246128
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 光三 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60322038)
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研究分担者 |
増田 昌敬 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50190369)
川口 秀夫 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50463873)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 環境技術 / 二酸化炭素排出削減 / 資源開発工学 / 微生物 / 生物・生体工学 |
研究概要 |
平成24年度は、電気化学的メタン生成反応の持続型炭素循環システムへの技術利用を全体構想に、電気化学的メタン生成反応の地下貯留層内での利用・高効率化のための基盤情報を確立した。「電気化学的メタン生産」とは微生物が電気エネルギーを利用してCO2をメタンへと還元する反応である。この萌芽的技術シーズを「二酸化炭素回収・貯留によって地中貯留されたCO2をメタンへと変換して利用する」システムの中核として技術化するための開発基盤の確立を目的とする以下の研究を行った。 まず、電気化学的メタン生産の基礎研究として、前年度に引き続き当該反応の微生物的機構の解明を進め、反応の律速段階である電極からメタン生成古細菌への電子伝達に「電子放出性細菌」と呼ばれる一群の細菌種が触媒として関与していることを明らかにした。 そこで、特に地下貯留層での利用を前提とした電気化学的メタン生産の微生物触媒として、既往知見の少ない高温環境(油ガス田の貯留層等)に由来する微生物サンプル群を対象に電子放出性細菌を探索した。その結果、多種の高温環境由来のサンプルで電気化学的活性が検出され、地下貯留層を含む高温嫌気環境における電子放出菌の遍在性と電気化学的メタン生産の地下での技術利用可能性が示唆された。同時に、新規の好熱性微生物触媒(電子放出菌)を複数種発見した。 さらに、地下貯留層の常在性微生物群から初めて電気化学的メタン生産活性を持つ微生物系を集積し、それが既往研究中で最も高い反応活性を持つ事を示した。この好熱性微生物系による反応の特性・機構を解析し、電気化学的メタン生産を利用したCO2変換・利用技術開発の基盤情報となる成果を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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