研究概要 |
申請課題のうち、マグネシウム輸送MgtEに開しては、界面活性剤を変えることで分解能を2.9Aまで向上させ、さらにコバルトを結晶に浸潤させることで、異常分散差フーリエによりコバルト(マグネシウム)の結合を確認した。また、MDシミュレーションにより、MgtE細胞質ドメインのマグネシウム依存的な構造変化を計算機中で再現し,Nドメインが閉構造を固定するクランプとして働くことを明らかにした。さらに,マグネシウム輸送体の大腸菌欠損株を作成し、多数の変異体HgtEによる相補性実験により輸送活性に重要なアミノ酸残基と輸送制御に重要なアミノ酸残基を見出した。さらに、変異体MgtEパッチクランプ解析によりマグネシウム輸送制御機構を解明した。これらにより、MgtEによる細胞のマグネシウムホメオスタシス機構を、構造解析、計算機解析、in vivoおよびin vitroの機能解析すべてで初めて実証することに成功した。本研究に関しては、引き続き基盤(S)にて研究を推進する。
|