研究課題
基盤研究(A)
基盤研究S(H15-19年度)の成果から、場合によっては個々の計測値自体から個体固有の意味のある差を検出するよりも、個体内の計測値間で構成される協関反応のパターンにその特徴をみる方が適応性評価の観点から優れていることが明らかになった。本研究ではこの成果を踏まえ、現代の物理的・文化的環境における行動履歴が生理的多型性に及ぼす影響として、特に光、温度、重力の要因に対する日常の行動履歴を抽出し、それに関連する特徴的な生体反応として全身的協関反応のパターンに注目して、現代の生活環境における適応性を評価する。(1)光要因に対する行動履歴として目中の光曝露量に注目し、季節による日照量の差や個人の光曝露量の差による光反応の違いを夜間のメラトニン分泌と体温を含む生体リズムから解析し、光に対する適応性を評価する。(2)現代社会で問題になっている生体リズムの夜型化に対して、内因性(生理)要因と外因性(環境)要因の関連性を検討し、光に対する適応性を評価する。(3)温熱要因に対する行動履歴として身体活動度、食行動、栄養バランス、空調機利用度など生活習慣に注目し、これと寒冷と暑熱ストレス下の体温調節協関反応の関係から温熱に対する適応性を評価する。(4)重力要因に対する行動履歴として身体活動度、暑熱曝露歴に注目し、血圧調節(直立耐性)の協関反応から潜在機能の顕在化を含む適応性を評価する。
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日本生理人類学誌 16(2)(印刷中)
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