研究課題/領域番号 |
20248024
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大江 靖雄 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授 (60302535)
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研究分担者 |
生源寺 眞一 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40196580)
宮崎 猛 京都府立大学, 農学部, 教授 (50115945)
廣政 幸生 明治大学, 農学部, 教授 (00173295)
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キーワード | 農村経済学 / 農村資源活用 / 農村政策 / 環境・文化体験 / イノベーション / 外部性 / 交流ビジネス |
研究概要 |
今年度は、単独で行った研究成果と国内での共同研究、および国際的な共同研究の成果を公表した。概要は以下のとおりである。 1)イタリア・アグリツーリズムの展開に関して、ヘドニック価格分析を行い、地域資源活用型よりも施設投資型の展開が一般化している点を明らかにした。これは、地域資源を活用したアグリーリズムのジレンマの一つといえる。両者のバランスある展開が必要であることを提言した。この成果は、海外の学術雑誌に公表した。 2)タイ人およびブラジル人研究者との農村ツーリズムに関する共同調査を千葉県および山梨県において実施した。その成果の一部については、現在とりまとめ中で次年度に国際学会において公表する予定である。 3)我が国農村ツーリズム研究に関する文献レビューを実施して、現在の研究の到達点を明らかにするとともに、今後の研究課題を展望し、共同執筆者と共に日本農業経営学会編集の刊行図書として公表した。 4)我が国酪農教育ファームの経営者意識を計量的に分析して、その成果を国際学会で報告した。新たな農村体験サービスの経済的な自立化に向けたプロセスを明らかにした。この研究成果は、段階的なイノベーションの過程を明らかにしたという点で、海外の学会で高い評価を受け、海外学術誌に受理され、現在印刷中である。 5)地域ブランド農産物と農村ツーリズム活動との関連性について、計量経済モデルにより解析した。その結果を国内の学会で公表した。農業生産と農村ツーリズムとの関連性を明らかにすることは相互の発展に取って重要な点であるため、この点に関して成果の最終とりまとめを次年度行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していたよりも、研究成果が出ていることが、その理由である。特に、研究成果の発表は国内よりも海外が大半となっていることから、国際的な成果の発信という点においても十分な進捗をみているといえる。この趨勢を最終年度においても維持することを次年度の目標とする。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本研究課題の最終年度に当たるため、継続中の研究課題についての成果の公表を目指すと共に、これまでの研究成果の全体的なとりまとめを行うことが目標となる。その際、国際的な研究成果の公表という観点を維持しつつ、積極的な学会活動を行い、研究成果の国際的な広報に努めるとともに、この分野における我が国の研究上の地位の向上を図ることとする。
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