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2008 年度 実績報告書

癌幹細胞と血管新生誘導カスケードを標的とする固形癌の増殖制御解析

研究課題

研究課題/領域番号 20248032
研究機関東京農工大学

研究代表者

松田 浩珍  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (80145820)

研究分担者 田中 あかね  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (80418673)
大森 啓太郎  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (20466915)
キーワード治療 / 癌
研究概要

1) 癌幹細胞の分離・同定・培養
代表者が保有しているイヌ肥満細胞腫株からCD113をマーカーとして磁気ビーズ分離法により癌幹細胞を分離しようとしたが、0.1%程度の陽性率であったため分離不可であった。そこで、現在はFACSによる分離を実施している。また、ヒト乳癌細胞および中皮腫細胞から、無血清培地中でのSphere形成能を指標として癌幹細胞が中核となる細胞塊を分離することに成功した。これらの細胞塊が本当に癌幹細胞を含むものであるかについて、薬剤排出ポンプであるABCトランスポーターを発現することで、ヘキスト染色を取り込まないSide population細胞群の存在をFACSにより確認することが出来た。Side population細胞群は、ABCトランスポーター機能を阻害するべラパミルを添加すると消失したことから、癌幹細胞を豊富に含む細胞群であると考えられる。現在これらの細胞群をFACS分離しようと試みている。特に、中皮腫細胞には、レトロウイルスベクター技術を用いてGFP遺伝子を組み込み、GFP発現中皮腫細胞株3種を作成することに成功した。今後これらから癌幹細胞を含むSide population細胞を分離し、免疫不全マウスに移植することで生体内動態を探る。
2) 低酸素反応性遺伝子解析
乳癌や中皮腫細胞を免疫不全マウスに移植し、経時的に腫瘍局所の血流量を測定するとともに、サンプルを採取して低酸素反応性遺伝子HIFおよびその関連遺伝子の発現動態についてリアルタイムPCR法などを用いて調べている。
3) 血管新生3次元立体モデルの構築
GFP遺伝子を恒常的に発現させた中皮腫細胞を免疫不全マウスに移植し、経時的堂に血管造影およびCT断層撮影を実施して、腫瘍の増大に伴う血管新生の立体モデル構築を目指し基礎的なデータの集積を行っている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Establishment of a novel high-affinity IgE receptor-positive canine mast cell 1ine with wild type c-kit receptors2008

    • 著者名/発表者名
      Amagai Y., Tanaka A., Matsuda H.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. 366

      ページ: 857-61

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification of c-kit mutations-independent neoplastic cell proliferation of canine mast cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Ohmori K, Kawarai S, Yasuda N, Tanaka A, Matsuda H, Nishimura R, Sasaki N, Tsujimoto H, Masuda K.
    • 雑誌名

      Vet Immuno1 Immunopatho1. 126

      ページ: 43-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prophylacic effect of oral administration of Lactobacillus johnsonii NCC533 (Lai)during weaning period on atopic dermatitis in NC/NgaTnd mice2008

    • 著者名/発表者名
      Tanaka A., Fukushima Y., Benyacoub J., Blum s., Matsuda H.
    • 雑誌名

      Eur. J. Dermatol 18

      ページ: 136-140

    • 査読あり
  • [学会発表] Does a strategy that interferes with the NF-kappa B pathway bring a new insight into the hematopoietic tumor therapy?2008

    • 著者名/発表者名
      Tanaka A., Ohmori K., Matsuda H.
    • 学会等名
      第13回世界先端ガン治療学会・第11回国際分子医学シンポジウム
    • 発表場所
      ギリシヤ・クレタ島
    • 年月日
      2008-10-10
  • [学会発表] ヒト乳がん細胞株における腫瘍化抑制標的分子の検討2008

    • 著者名/発表者名
      種田久美子, 田中あかね, 大森啓太郎, 松田浩珍
    • 学会等名
      第146回日本獣医学会
    • 発表場所
      宮崎県宮崎市
    • 年月日
      2008-09-25
  • [学会発表] Int6遺伝子サイレンシングによる後肢虚血モデルにおける末梢血管の誘導と歩行機能の改善2008

    • 著者名/発表者名
      岡本典子, 田中あかね, 大森啓太郎, 松田浩珍
    • 学会等名
      第146回目本獣医学会
    • 発表場所
      宮崎県宮崎市
    • 年月日
      2008-09-25
  • [備考] 獣医分子病態治療学研究室ホームページ

    • URL

      http://www.tuat.ac.jp/~mol_path/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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