研究課題
癌組織における血管新生抑制遺伝子の解析と操作●癌幹細胞を移植した免疫不全マウスを用い、癌組織形成の初期から動脈系や静脈系の発達をCD31、SMA、Efrin、Tieなどの血管内皮・動脈系・静脈系マーカーを指標として、その発現動態を網羅的にReal-time PCR解析し、発現動態を解明した。●同様に、経時的に血管新生関連遺伝子群の発現動態をReal-time PCR法で検索した。●腫瘍細胞の細胞周期進行による増殖を支える転写因子活性について、中皮腫、乳がん、リンパ腫を用いて検証し、Nuclear factor kappa B(NF-kappaB)の活性と抗ガン剤耐性との関連性を見出した。●NF-kappaB活性の抑制が、腫瘍形成のみならず、腫瘍への血管誘導も抑制することを明らかにした。●HIF抑制遺伝子群の中でも特にING4は、HIFによって誘導され、血管新生関連因子(VEGFやbFGFなど)の発現を増強するNF-kappaBの転写因子活性を競合拮抗することが明らかとなってきた。そこで、研究協力者である(株)医薬分子設計研究所の協力を得て、ING4の3次元構造解析とNF-kappaB結合部位への結合構造を分子モデル化し、低分子かつ親水性の分子標的治療薬を合成、毒性や薬効をin vitroおよびin vivoモデルで評価している。
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Research in Veterinary Science
巻: 89 ページ: 378-382
http://www.tuat.ac.jp/~mol_path/index.html