研究概要 |
負荷土壌に対処する根圏生物複合系の機能性解明を目指して,酸性耐性糸状菌-窒素固定菌系、根面細菌-菌糸分岐誘導卵菌系、亜酸化窒素生細菌-樹木根系、外生菌根菌-単生窒素固定細菌系、アーバスキュラー菌根菌-植物根面菌系、多環式芳香族分解細菌コンソーシアム系、抗生物質産生菌-作物根圏等の根圏生物複合系の土壌環境負荷量の緩和能力を精査し、複合系の核をなす微生物がどのようにしてその複合系を維持・統御し、根面環境改善能を発揮するのかを明らかにする研究である。二者あるいは三者同盟系について、それぞれの菌相と機能を追跡し、何によってこの三者複合系が強酸性条件下での宿主植物の生育を亢進できるのかを解明する。また,根圏から得られた環境負荷耐性細菌群の各種菌体外高分子に着目し、これらが根圏有機物シンク形成と土壌負荷環境の緩和・改変にどのような役割を果たしているかを検討する。さらには,熱帯泥炭地での土壌からの窒素のロスを抑え込んでいる植物樹種の根滲出物が亜酸化窒素生成細菌の活動に及ぼす影響を見ている。
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