研究分担者 |
原口 昭 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50271630)
木村 淳夫 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (90186312)
崎浜 靖子 北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (10344491)
玉井 裕 北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (50281796)
松浦 英幸 北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (20344492)
|
研究概要 |
インドネシア・カリマンタンの負荷土壌に対処できる根圏微生物コンソーシアムについて検討した。中強酸性泥炭湿地に自生するチガヤ根面から分離したBurkholderia属細菌A-KA株にSphingomonas属など根圏微生物の増殖を促進する活性が認められ,また,酸性硫酸塩土壌耐性イネ根から分離したBurkholderia mimosarumにはイネ苗立枯細菌病を引き起こすBurkholderia plantarii々のトロポロン産生を抑え,種子付着菌を根圏で増殖させる能力を示した。熱帯のポリフェノールリッチな土壌とフタバガキ幼木根圏から分離した細菌群からは,ピロガロール基をもつポリフェノール存在でインドール分解活性が急激に活性化されるBurkholderia属細菌を見いだした。共生系では,ソテツ根と窒素固定性シアノバクテリアNostoc punchiformeとのサンゴ状根共生において,シアノバクテリア誘引に必要な運動性付与がジアシルグリセロールの一分子種で起こることを明らかにした。また,宿主の土壌伝播病原菌感染を抑制する根圏細菌Psuedomonas jessenii EC-S101株やTrichoderma sp. PS1-7株の放出するシグナル物質の化学構造とその機能性を解明した。根圏での脱窒制御に関しては,熱帯泥炭地の亜酸化窒素生成菌では亜酸化窒素還元酵素(N2OR)遺伝子が欠損しており,また,様々な植物二次代謝産物が根圏での脱窒能に影響を与えることが明らかにされた。
|