研究課題
基盤研究(A)
TRPM2が活性酸素種(reactive oxygenspecies : ROS)を感知、活性化開口する、レドックス感受性Ca^<2+>透過型チャネルを形成する(Hara, Mol.Cell,2002年;2月号fbatured article)。また、TRPC1、TRPC4、及びTRPC5チャネルが、PLC活性化だけでなく、システイン残基酸化修飾により一酸化窒素(NO)やROSを感知して活性化開口し、Ca^<2+>を流入させる(Yoshida, Nature Chem.Biol.,2006)。このように、高レッドクス感受性を示すTRPチャネル群が細胞死との関連において研究されてきたが、生理的意義は依然として不明であり、解明が待たれていた。特に、TRPM2は単球、好中球、Tリンパ球、神経細胞等に豊富に発現しており、それらにおける生理的役割は不明であった。そこで、ROSシグナルとCa^<2+>シグナルとの直接連関を担うTRPM2チャネルによる、「炎症」におけるCXCケモカイン産生の制御機構とその意義の解明の解明を行った。まず、ヒトU937単球株in vitro培養系を主として用い、単球のROS依存性CXCL8(=IL-8)産生における、Ca^<2+>シグナルとレドックス感受性MAPキナーゼーNFkBシグナル経路のTRPM2による制御機構を明らかした。また、作製に成功したTRPM2ノックアウトマウスのin vivo炎症モデルである潰瘍性大腸炎等)を用い、CXCL2(=MIP-2)依存性の好中球浸潤における、TRPM2の役割をつきとめた。
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