• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

医療有害事象の低減をめざす介入のアウトカム評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20249034
研究機関東北大学

研究代表者

上原 鳴夫  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144286)

研究分担者 原田 賢治  東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (40378922)
瀬尾 憲正  自治医科大学, 医学部, 教授 (40093257)
坂口 美佐  滋賀医科大学, 病院, 講師 (20437172)
河野 龍太郎  自治医科大学, 医学部, メテイカルシミュレーションセンター長 (90468330)
藤盛 啓成  東北大学, 病院, 准教授 (50238622)
キーワード医療安全 / 標準化病院死亡比 / 指標
研究概要

本研究は、医療の質・安全学会、日本病院団体協議会等主要な医療団体が連携して推進する医療安全全国共同行動で取り組む介入によって回避可能な死亡が低減するとの仮説の下で、リスク因子を調整した入院死亡数、死亡率の評価方法を考案し実質的な死亡数変化を推計・評価すると共に、有志病院の協力を得て、肺塞栓防止、危険手技安全対策、院内救急体制構築等介入ごとのパフォーマンス指標を設定および測定し、対策の効果(諸般の制約がある実際の医療現場でどれだけ有効性を発揮できるか? )を実地に検証することを目的とする。初年度は以下の事項を実施し、下記の知見を得た。
1) 2008年5月に全国共同行動が発足。各行動目標について推奨する安全対策(介入)のハウツーガイドと支援ツールを作成した。
2) ベースライン・データとして、推奨する対策に関する実施度(4段階で自己評価)と昨年度の月別病院死亡数のデータを収集した。
3) 米国医療の質改善研究所の指標チームと可避死の低減を評価する方法について協議するとともに病院死亡率のリスク調整の方法についてレビュー調査を行った。その結果、現段階では、英国のプライアン教授らが開発したHSMR(標準化病院死亡比)が適切と結論し、英国における適用の実態を調査するとともに、日本の実情に即じた測定方法について検討を行った。
4) 英国では改善の取り組みの効果を測る手段の一つとして活用されているほか、主要疾患群別標準化死亡比(SMR)が改善機会を特定する上で有効とされていた。
5) 日本でHSMRを活用するにあたって考慮すべきデータの特性や外部影響因子について検討を進めた。その結果、(1) DPCの導入に伴って在院期間の短縮と末期ケアの外部化が進み死亡場所がシフトする傾向にあり、地域全体の傾向を勘案する必要がある、(2) 疾患構成の日英の差異によるバイアスを避けるために上位80%を占める死因疾患を対象とするロジステック回帰分析を行って日本版HSMRを策定する、(3) 既存データでは救急入院、緩和ケアなどの因子の組み込みや除外が難しく、これらがどの程度影響するかについて別途に分析が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 「危険手技の安全な実施」のための取り組みと期待-(a) 経鼻栄養チューブ挿入時の位置確認の徹底2009

    • 著者名/発表者名
      坂口美佐・山元恵子
    • 雑誌名

      EB NURSING Vol.9 No.1

      ページ: 98-102

  • [雑誌論文] 『危険手技の安全な実施』のための取り組みと期待(b) 中心静脈カテーテル穿刺挿入手技に関する安全指針の遵守2009

    • 著者名/発表者名
      宮田剛、衣袋静子
    • 雑誌名

      EB NURSING 9(1)

      ページ: 102-108

  • [雑誌論文] Effects of BLS training on factors associated with attitude toward CPR in college students2009

    • 著者名/発表者名
      Hamasu S, Morimoto T*, Kuramoto N, Horiguchi M, Iwami T, Nishiyama C, Takada K, Kubota Y, Seki S, Maeda Y, Sakai Y Hirairin A
    • 雑誌名

      Resuscitation 80

      ページ: 359-364

    • 査読あり
  • [学会発表] "PARTNERS for Patient Safety" Patient Safety Campaign in Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Taneda K, Chihara I, UehAr N
    • 学会等名
      International Attendee Meeting. 20^<th> AnnUai National Forum On Quality Improvement in Health Care
    • 発表場所
      Nashville, Tennessee
    • 年月日
      2008-12-08
  • [学会発表] 東北大学病院に塾ける中心静脈穿刺専用室の成果と課題2008

    • 著者名/発表者名
      宮田剛
    • 学会等名
      医療の質・安全学会第3回学術集会
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2008-11-22

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi