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2010 年度 実績報告書

医療有害事象の低減をめざす介入のアウトカム評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20249034
研究機関東北大学

研究代表者

上原 鳴夫  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80144286)

研究分担者 原田 賢治  東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (40378922)
藤盛 啓成  東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50238622)
瀬尾 憲正  自治医科大学, 医学部, 教授 (40093257)
宮田 剛  東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60282076)
河野 龍太郎  自治医科大学, 医学部, メディカルシミュレーションセンター長 (90468330)
キーワード医療安全 / 標準化病院死亡比 / アウトカム指標 / 医療安全全国共同行動
研究概要

平成22-23年度に推奨対策の浸透度と標準化病院死亡比の分析を行った。
【推奨対策の浸透度】参加登録病院からの進捗報告により、推奨対策59項目のうち50%以上の施設で対策が浸透済み(対象となる部署の全てで実施されている)とする項目は開始当初の12項目から29項目に増え、40%以上の施設で進展が見られた項目が29項目に上るなど、安全対策が浸透しつつあることが推察された。
【標準化病院死亡比(HSMR)】共同行動に参加登録して医療有害事象の低減に取り組んだ病院(147)と非登録病院(38)から任意でDPCデータの提供を受け、計185病院の標準化病院死亡比(HSMR)を算出した。ICD-10病名をAHRQの臨床分類システム(CCS)の病名に変換し、病院内死亡の80%を占めるCCS病名の患者を対象としてロジスティック回帰分析のモデルを開発した。(c-statistic=0.842)2008年を基準値100として半年ごとのHSMRを算出し経年変化を分析した結果、非登録病院のH : SMRは2008年前半期の106.3(95%CI ; 101.8-111.0)から2010年前半期112.4(106.3-118.9)と上昇していたのに対して参加登録病院では98.5(98.1-101.9)から90.7(同87.3-94.1)に低下しており介入の効果が表れつつあることが示唆された。
有害事象による可避死には多くの因子が関与するために直接の因果関係を特定することが難しく、改善の効果を総合的に反映するとされるHSMRの有用性が国際的に注目されている。本研究でHSMRの日本版モデルが開発され有用性が確認されたことで、改善の指標として、動機づけや注意喚起のツールとして、広く活用されるものと期待する。本研究の知見を基に主要病名ごとの調整化死亡率や累積変化(CUSUM)を用いたモニタリングのしくみづくりをめざしたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2010 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 医療安全全国共同行動の輪を広げよう2012

    • 著者名/発表者名
      上原鳴夫
    • 学会等名
      石川県医療安全フォーラム(石川県医師会主催)
    • 発表場所
      金沢市
    • 年月日
      2012-01-29
  • [学会発表] 医療安全全国共同行動議長報告2010

    • 著者名/発表者名
      高久史麿
    • 学会等名
      医療安全全国フォーラム(医療安全全国共同行動主催)
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2010-11-26
  • [学会発表] 医療安全全国共同行動について2010

    • 著者名/発表者名
      上原鳴夫
    • 学会等名
      山形県医療安全フォーラム(山形県医師会主催)
    • 発表場所
      山形市
    • 年月日
      2010-11-11
  • [学会発表] 医療安全全国共同行動について2010

    • 著者名/発表者名
      上原鳴夫
    • 学会等名
      滋賀県医療安全フォーラム(滋賀県病院協会主催)
    • 発表場所
      大津市
    • 年月日
      2010-11-02
  • [備考] 医療安全全国共同行動のホームページ

    • URL

      http://kyodokodo.jp/

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公開日: 2013-06-26  

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