研究課題/領域番号 |
20249035
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構東京医療センター(臨床研究センター) |
研究代表者 |
尾藤 誠司 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター・臨床疫学研究室, 室長 (60373437)
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研究分担者 |
野村 秀樹 金沢大学, 付属病院, 准教授 (80313667)
大西 弘高 東京大学, 医学教育国際協力研究センター, 講師 (90401314)
浅井 篤 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (80283612)
大生 定義 立教大学, 社会学部, 教授 (70146843)
竹村 洋典 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00335142)
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キーワード | 医療社会学 / インフォームド・コンセント / 患者-医療者関係 / プロフェッショナリズム / 医師宣言 / 患者中心の医療 / 臨床倫理 |
研究概要 |
<研究成果の具体的内容> 主任班:「患者と医療者で"ともに考える"インフォームド・コンセントの手引き」を作成した上、複数の病院でその手引きに準じた実践を行った。また、「"もはやヒポクラテスではいられない"21世紀新医師宣言プロジェクト」において、新たな患者-医療者関係における医療専門職のプロフェッショナリズムの在り方を提示し、871名のフォロワー登録を得た。 浅井班:ネオ・ソクラティック・ダイアログの手法を用い、"ともに考える"医療の概念モデルを提示た上、論文発表を行った。医学的無益性に関する医療者及び一般市民を対象とした横断調査を実施し、論文発表を行った。さらに、引き続き臨床倫理相談プロジェクトを継続し、累計50件以上の倫理事例相談に対応した。 大西班:医師に対する相互信頼促進のための患者教育技法を開発し、実践を行った。 大生班:主要疾患の診断・治療プロセスに関するブリーフ・パンフレットの普及と有効性に関する研究を完遂した。また、多職種間コミュニケーションに関する調査研究を完遂した。 野村班:患者・一般生活者の医師に対する信頼の構造に関する調査研究を完遂し、分析を行った。 竹村班:「患者中心の医療」と患者満足度および健康アウトカムとの関連に関する調査を完遂した。 <研究成果の意義および重要性> 本研究事業の成果は、パターナリズムが支配していた患者-医療者関係から患者の権利を尊重して医療が行われるような医療へとパラダイム・シフトが起きる中で、さまざまな混乱が起こっている現在の医療現場に対して、ひとつの方向性を提示したとともに、医療プロセスを変革するいくつもの具体的な方略を提示したことで、現状の混乱への解決策を導き出すものと考える。
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