研究分担者 |
木村 章彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (60136611)
石田 裕子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10364077)
宮石 智 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90239343)
池松 和哉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80332857)
|
研究概要 |
薬物中毒モテル:マウスにアセードアミノフェン(200mg/kg)を腹腔内投与して肝障害モテルを確立した.Interleukin-1 receptor antagonist(IL-1ra)遺伝子欠損マウスでは,野生型マウスと比較してアセトアミノフェン肝毒性に抵抗性をしました.IL-1ra遺伝子欠損マウスでは,アセトアミノフェン代謝に関与するCYP1A2. CYP2E1とCYP3A11の発現が抑制しており.それに伴ってアセトアミノフェンの毒性代謝物NAPQIの生成が減少するために肝障害が減弱することが明らかとなつた. 敗血症モデル:マセヴス盲陽の結紮・穿刺による販血症キデルを確立し,敗血症におけるケモカインレセプターCX3CR1の役割解析をCX3CR1遺伝子欠損マウスを用いて行った.CX3CR1遺伝子欠損マウスでは,野生型マウスに比べて,穿刺後の腹腔内細菌数は増加し,敗血症による死亡率が増悪していた.CX3CR1遺伝子欠損マウスおよび野生型マウスから腹腔内マクロファージを単離して機能を解析したところ,CX3CR1遺伝子欠損マクロファージでは細菌殺菌能および炎症性サイトカインの産生能が低下していた.以上から,敗血症においてCX3CR1が細菌感染に対して重要な役割を果たしていることが明らかとなった. 敗血症剖検肺におけるケモカインレセプターの発現について:剖検例より敗血症により死亡した事例をし肺におけるケモカインレセプターCCR2及びCX3CR1の発現を免疫組織化学的に検討したところ,肺に浸潤してきたマクロファージはCCR2及びCX3CR1のケモカインレセプターが陽性であり,対照群と比較して,CCR2及びCX3CR1両方陽性のマグロファージ数が増加しており,敗血症の剖検診断に役立っものと考えられた.
|