ラクナ脳梗塞モデルを用いた幹細胞移植療法の開発 皮膚由来の幹様細胞の培養実験と分化誘導実験を次の様に行った。GFP-transgenicマウスの耳介より採取した組織を組織分散して、組織片を培養液DMEM/F12中で機械的に分離処理し、培養プレート中の培養液DMEM/F12に浮遊させた。培地に、1.5%B27supplement、1.5%methylcelluloseを加え、さらに、bFGF10ng/ml、EGF20ng/mlを週に3回加えると、皮膚由来幹様細胞を培養しえた。浮遊培養細胞を集め細胞分離処理を行い、継代培養にも成功した。さらに分化誘導を行い、免疫組織学的に神経系細胞に分化する条件を特定した。 また、動物実棟の改修が済み、ミニブタ脳梗塞モデルを作るためのセットアップを行った。 脳虚血後海馬神経細胞におけるプロテオミクス解析 脳組織の2次元電気泳動は脂質などの影響があり、鮮明な画像をとることが困難であったため、(1)2次元電気泳動装置、電圧条件、(2)Gel、(3)染色、質量分析方法などの実験条件を検討した。1)装置については、クールホレスター(Anatech)を使用し、電圧条件は500V×2hrs、750Vh、1000Vh、1500Vh、2000Vh、2500Vh、3000Vh、56000Vhとした。2)Ge1については、Immobiline Dry Strip、PI4-7(GEhealthcare)を選択した。3)染色についてはDeepPurple(GEhealthcare)を使用することとした。質量分析に関しては、MALDI(島津製作所、AXIAMATOF2)を使用することとした。以上のような詳細な検討により、精度の高い画像を得るための2次元電気泳動の条件を決定することができた。
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