研究課題
基盤研究(A)
本研究では、脳虚血後の神経再生や炎症の病態を解明し、治療法を開発することを目的として、複数の脳虚血動物実験モデルを用いて総合的研究を行う。(1)独自のミニブタラクナ梗塞モデルを用いて神経幹細胞移植の効果を検証する。神経細胞の再生ではなく、ミエリンや軸索の再生を目指す点がユニークである。移植細胞を磁性体でラベルすることにより、MRによりホスト脳における移植細胞の振る舞いを検証する。(2)脳虚血後の脂質・タンパク発現の変化をオミクス解析により網羅的に検討する。また、これまでの研究の発展型としてCyCAPやMKP-1などの炎症関連タンパクに注目する。神経再生と炎症反応の関連性を考慮しながら、その分子メカニズムへの糸口をつかむ。(3)低酸素状態の細胞における重要な転写調節因子であるHIF1とその下流の分子群に注目し、HIF1トランスジェニックラットを用いて解析する。またHIF1による神経再生や虚血耐性の増強効果を検証する。(4)独自に開発している新型ヘルペスウィルスベクターが神経系への遺伝子導入方法として優れ、治療目的ベクターとして使用可能か検証する。また、これを用いたEGF/FGF遺伝子導入により、遅発性神経細胞死後の神経再生を促進できるか検証する。
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