• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

運動器機能の統合的制御に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20249064
研究機関東京大学

研究代表者

田中 栄  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50282661)

研究分担者 二川 健  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20263824)
緒方 徹  国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所, 運動機能系障害研究部, 室長 (00392192)
芳賀 信彦  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80251263)
キーワードBcl-xL / 破骨細胞 / c-Src / Cbl-b / RANTES / VICOM
研究概要

田中は破骨細胞特異的Bcl-xノックアウトマウスを作成し、これを用いてBcl-xLが破骨細胞の生存を正に、活性化を負に調節していることを明らかにした。さらにその分子メカニズムを検討し、Bel-xLが細胞外マトリックス蛋白の発現調節を行うことによりc-Srcチロシンキナーゼ活性を制御していることを明らかにした。二川はマウス骨格筋損傷モデルを用いて、Cbl-b遺伝子の影響を検討した。Cbl-b遺伝子欠損マウスは、カルディオトキシンによる筋傷害からの再生遅延が認められた。その筋組織中には多数のCD8^+T細胞が存在していた。さらに、Cbl-b遺伝子欠損マウスのマクロファージは、CD8^+T細胞の遊走を促進するケモカインRANTESの発現が充進しており、RANTESの発現を調節しているTLR4シグナルも活性化していた。RANTES中和抗体を投与することにより、Cbl-b遺伝子欠損マウスでみられた筋再生の遅延が改善し、CD8^+T細胞の浸潤も抑制された。以上の結果より、Cbl-b遺伝子欠損は骨格筋の再生過程において、マクロファージからのRANTES産生の亢進を介して、CD8^+T細胞の浸潤の増大、筋再生の遅延を引き起こすことが示唆された。緒方はシュワン細胞にBcl2あるいはBclxLを導入しin vitroで無血清状態での生存カーブを比較したところ、Bcl2の方が有意にsurvival効果が得られることを明らかにした。芳賀は三次元動作解析装置(VICON)によって小さな対象物に対し動作解析が可能か否かを、ヒトを用いて検討した。成人の足部に多数の赤外線マーカーを貼付して立位動作を解析した結果、前足部と後足部を分離した解析が可能であった。二分脊椎症や脳性麻痺の小児の下肢を対象とした解析では、肉眼では観察しきれないような微細な関節の動きや、治療介入による小さな変化を捉えることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Negative regulation of bone-resorbing activity of osteoclasts by anti-apoptotic Bcl-xL protein.2009

    • 著者名/発表者名
      Iwasawa M, Tanaka S, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Investigation 119

      ページ: 3149-3159

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ubiquitin ligase Cbl-b is a negative regulator for insulin-like growth factor 1 signaling during muscle atrophy caused by unloading.2009

    • 著者名/発表者名
      Nakao R, Nikawa T, et al.
    • 雑誌名

      Molecular and cellular Biology 29

      ページ: 4798-811

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Successful ambulation by surgical conversion in a complex form of epigastric heteropagus.2009

    • 著者名/発表者名
      Haga N, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Pediatric Orthopaedics Part B

    • 査読あり
  • [学会発表] Regulation of Apoptosis and Function of Osteoclasts2009

    • 著者名/発表者名
      田中栄
    • 学会等名
      The 26th NAITO CONFERENCE
    • 発表場所
      Awaji, Hyogo, Japan
    • 年月日
      2009-11-05

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi